今日は、なぜ私がオットと結婚しようと思ったのか、ということについて。
手続きなどについては後日の記事に。
そもそも出会ったときには2人ともそれなりの年齢に達しており、私は自分がおひとりさま人生を歩むことになるだろう、という人生設計をした後だった。
30代までの私は『結婚して子供を授かり、家庭をもつ母として妻として、少し仕事もしながら、老後の楽しみを妄想しながら過ごすんだろうな』と思っていた。
しかしある出来事があり、私は結婚、出産、子育てという項目を人生の選択肢から外すことにした。
世の中にはいろいろな選択肢があるので、そのうちのどれかをキープしながら生きていく方法もあることは理解していたが、敢えて『選択しない』ことを選んだ。
おひとりさまを前提に先の人生を考えてみると、それはそれで、それまでとはまったく違った角度からの俯瞰となり、私にとっては新しい世界が広がったというか、自由を手に入れたような心持ちになった。もちろんそれまでだって自由はあったけれど、そのときに感じたのは未知の世界に対するワクワク感だった。
その何年か後にオットと出会った。
そのときは彼は『単なる東南アジア人男性のひとり』という存在だった。
日本のバブル期などは、日本人女性は外国人から偽装恋愛の対象にされたり、日本人にお金目当てで近づいてくる外国人は多かった。その当時はバブルから干支が2巡くらいした頃だったけれど、そんな時期に海外旅行をするということは、それなりのお金持ちかよほどの物好きかのどちらかが多かったはず。(言うまでもなく私は後者。)
オットは初対面の私にいろいろと話しかけたり様子を見たりしていたのだけど、私としては彼はやはり単なる東南アジア人にすぎず、軽いアプローチもあったのだけどやり過ごした。
その後何度かのやり取りがあり、個人的に会うことにした。
彼と個人的に会うということは、日本にいる日本人どうしのように『とりあえず昼間に会って、その日はさよなら』というわけにはいかない。
そんなわけで、私には一種の覚悟があった。
初めて会ってからしばらくの時間が経っていたし、比較的まめなやり取りもしていたので、久しぶりに個人的に会うということは『これで終わり』か『ここから始まる』ということ。なんとなくダラダラ続けるというのは時間の無駄のような気がしていたので、直接的会ってみて致命的なダメ出しの決定打がなければ将来を考えようと思っていた。
私が経済的に余裕のある人だったら彼とは付かず離れずの関係で、日本とタイを行ったり来たりの生活でも良かったかもしれない。
だけど私は残念ながらお金持ちの人ではなかったし、親も昔気質のところがあるので海外の男性と会うために年がら年中ふらふらしている人(私)が家族にいるというのは気分が悪そうだった。母に至っては『それなら結婚してけじめをつけたら?』という感じが見てとれた。
なので私は彼と個人的に会ってからすぐに彼の友人や親戚と積極的に会った。
その中には彼の娘と前妻も(!)。
娘はともかくとして、前妻も・・・って、日本人としては度肝を抜かれる感じなのだけど、これもタイでは特別なことではないので受け入れるしかない。
結果として、前妻とはそのような早いうちに会っていたので特に気まずくなることもなく、今に至っている。というか、早口な彼女とはなかなか会話が成り立たない(私の耳が追い付かない)のでコミュニケーションが取れないと言うほうが近いのだけど。
彼の友人にはチェンマイに長期滞在している日本人やシーズンステイの日本人もいて、そういう人たちとも会わせてもらったのだけど、それほど印象の悪い人はいなかった。私の感覚で『あまり深入りしたくないな』と思った人は、やはり年月とともに疎遠になった。
彼と結婚するかどうかを決める要素として、もちろん彼本人の人となりは大事だけど、それ以上に大事なのは周りの人々がどんなふうか、ということだと思う。特に私の場合は未知の土地チェンマイが基盤になるので、自分のタイ語力が心許ないどころかレベルゼロに近いのだから、そこにいる日本人の存在も重要になってくる。『タイ人の親戚は良い人だけど、周りの日本人がヘンな人ばっかりで・・・』という状況だったら結婚は絶対なかった。
だけど気持ちが純粋なタイ人(オット)の周りには優しいタイ人(親戚や友人)、そして尊敬できる日本人がいて、皆さんが彼のことを大切にして、信頼してくれているように見えたので私は結婚を考えることにした。
- ユル～く続く -
