チェンマイよりみちの記録

タイ・チェンマイに寄り道する人生を選択した個人の記録です。私、ヨリミチ(仮名)が日本やタイからお届けします。

タイ人(男)と日本人(女)の結婚  - 6 -

タイ人と日本人が結婚することになり、日本で先に手続きをするケースの話。

チェンマイの翻訳業者に依頼して、日本の戸籍謄本をタイの役場に提出する仕様にしてもらったのが前回までの内容。

我々はそれを持って、最後の砦(?!)であるオットの居住地の役場へ向かった。そこで婚姻の登録(報告)をすれば日本でもタイでも夫婦ということになる。
一説によると、居住地の役場ではなくても受け付けてもらえるらしいのだけど、複数の役場でいろいろな登録をすると、何かあったときに書類を揃えるのが大変なのでそういう面倒なことをする選択はなかった。
しかし役場によっては『ここでは外国人の登録に慣れていないので、○○地区の役場に行ってください』などと言われることもあるのだとか。

役場では番号札をもらい、呼び出し音声で案内された窓口で書類を書いたりするのだけど、当たり前だけど書類は全てタイ語。だいたいのことはオットがやってくれるので私はただ言われた箇所に自分の名前を書いたり印をつけたりするだけ。でも書類に書いてあることがわからないのに署名をするというのはかなり怖い。だけど拒否するわけにはいかないし、オットを信じるしかない。
その恐怖を味わいたくなければ自分がそこに書いてあるタイ語を理解できるレベルまで学習しておけば良いのだけど、その努力をしないのならこういう場面で『彼に(彼女に)騙された!』ということになっても仕方がないのだな・・・と思った。タイではまだまだ賄賂が幅を効かせているし(賄賂撲滅運動みたいなものの効果があって減ってきてはいるけど、減っただけで皆無ではない)、公務員と手を組んで犯罪に、ということもないとは言えないので自力で読めない書類にサイン(署名)をするのは本当に怖い。
でも私は財産といえるような財産があるわけではないし、子供があるわけでもない。もしもこれが犯罪だったとして、なけなしの金品と命が奪われたとしても親には申し訳ないけど迷惑を掛けてしまうのはせいぜいそこまでか、妹と友人何人かかな、と思いながらサインをした。

きっとオットはIDカードなどを提示したのだろうけど、具体的に何が必要だったのかを確認する余裕はなかった。それはずっと続いていた微熱でボーッとしていて周りを見る余裕がなかったのではなく、ここにきて『これが犯罪だったらどうしよう』という突然に湧いてきた不安が心の余裕をなくし、必要以上に周囲の様子が気になってキョロキョロしていた(と思う)ので、オットの手元を流れていく書類には注意がいかなかったというか。

私が隣でそんなことを考えているとは思っていないオットは窓口で書類の記入を済ませ、どうやら必要な手続きは終わったもよう。

しばらくしたら、職員が婚姻証明書を発行してくれた。というか、オットが頼んだからその場で発行されたということ。
それがこちら。

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↑なぜか律儀に時刻まで記録されている。
裏面には日本の役場で婚姻届を提出してからのストーリー(領事館や翻訳業者についてなども)が長々と書いてあり、オットとこちらの役場職員の署名がある。

書類の右上にある『คร22』というのは役場などの書式番号で、これは日本が先、タイが後で結婚の手続きをしたケース。
タイが先、日本が後だと番号が違う。

この結婚の証明書はタイでも日本でもビザ申請とか何かのときに原本が必要、と急に言われることがあるので何枚か印刷してもらうと後で慌てなくてすむ。
・・・という情報があったので我々も3枚ずつくらい持っておくことにしたのだけど、今ではタイの行政も『なるべく新しい証明書を提出のこと』と通達するようになりつつあるので必要なときにその都度役場で印刷してもらうほうがトラブルがないと思う。

そんなこんなでなんとか一連の作業が済んだので、役場の隅で記念撮影(自撮り)。
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役場の建物の一角がなぜか写真撮影仕様みたいなんだけど・・・これもタイの文化か。
バンコクのとある役場には結婚記念専用の撮影スペースがあるらしいし。


あれから時が過ぎ、オットも私も立派な中年時代。
もうあんなに大変な手続きはしたくないし、今また同じことができるかと問われたらできると言える自信がない。考えるだけでクタクタ。
しかも昨年からの新型コロナウイルス騒動で自由に渡航ができるわけではないので(厳密にいえば渡航は可能だけどさまざまな条件や制限がある。)昨年結婚しようとしていた人や途中まで手続きを進めていた人はどうなっているのか、他人事だけど心配。


・・・ということで、私とオットの約4ヶ月にわたった結婚の手続きに関してのあれこれの回想録は終了。


これから結婚しようとしているかたは、ご自分が関わることになる役場や大使館、領事館などに必要書類や手順などを直接確認なさることをお勧めします。(ホームページやネットでの情報は古いことがあるので要注意。)

  • ユル~く続く - かもしれない
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