チェンマイよりみちの記録

タイ・チェンマイに寄り道する人生を選択した個人の記録です。私、ヨリミチ(仮名)が日本やタイからお届けします。

両親それぞれの不調

既に回復しているので今はケロッとしているのだけど、先日は両親がそれぞれ『病院行く?』というような事態になった。

ある日の夜、居間のテレビを見ながら過ごした流れで録りためた録画などを少し見て、そろそろ寝ようかな、と思った深夜に父が起きてきた。
いつものようにトイレに行くのだろうと思っていたら『胃薬ある?』と。
ヨリミチ実家には胃薬はない。なぜならそれが必要になる場面がほぼないから。胃薬に限らず、薬というものを滅多に飲まない。
なので父は自分の家の薬箱にどんな薬が入っているのかを把握していない。
実家の薬は昔から定期的に薬屋さんがやって来て薬箱の中身の使った物とか使用期限が近い物をチェックして交換したり補充しながら使っているいわゆる『置き薬』のスタイルで、薬屋さんに対応するのは母か私なので父は中身のことに関してはわかっていない。
そんな父が『消化不良みたいだから正露丸みたいなのないの?!』と言うのだけど、ないものはない。
辛うじて薬箱の中にあるのは『赤玉はら薬』。その錠剤は特に下痢に効果があるようなのだけど、父にその症状はない。説明書を読んでみると他にも食あたりだとかはき下しなども書いてあったので、気休めになればと思い、飲んでもらうことにした。
近所のドラッグストアは午前10時にならないと開かないし、24時間営業のセブンイレブン正露丸のようなものが置いてあるのかどうかはわからない。父がどうしても正露丸がほしいと言うのならセブンイレブンに行って見てみようかとも思ったのだけど、父は先月健康診断で胃の内視鏡検査を受けている。そこで何か指摘があったわけでもないので重篤な何かが胃に潜んでいるとも考えづらいし、ひとまず赤玉はら薬を飲んで寝てもらうことにした。

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↑動物胆が入っているらしい。
昔はパッケージが熊の絵だった。

そして翌朝。
朝食はいつもどおりに食べられるらしい。
母は前夜に起こっていたことに気が付いておらず、私が『またあの薬を飲むの?』と父に聞いていたら『あら、どうしたの?』なんて言っている。
父は父ですっかり元気になったようで『あれはもういらない』とのこと。結局本人も何が原因で胃の不快感があったのか判らず、『あれは何だったんだろう?』とのこと。

実は父は10年以上前にあまりメジャーではない部位の癌を患った癌サバイバーなのだ。その体験をしてから僅かな体調の異変に敏感になって、『ちょっと熱がある』とか『ちょっと〇〇がおかしい』と言うようになった。
それは病気を経て身体が弱くなったというよりは『我慢をしなくなった』ということなのだろう。サラリーマン時代には健康診断で『胃潰瘍が治った形跡があります』なんて言われたことがあるのだけど、胃痛で病院に行ったことはない。ということは胃潰瘍の最中(?!)は体調不良を自覚しながらも耐えて過ごしていたはず。
それからウン十年。我慢をするよりは薬や医者に頼って人生を楽しみたいと思うようになったのだろう。
正露丸ある?』と言われるとちょっと面倒くさいけど、それはそれでまあいいか、とも思えた。


そんなことがあった数日後。
母が揚げ物をしていたら油が跳ねて目の近くに飛んだというのだ。
夕食の仕度中で、本人が叫んだりしなかったので私は気が付かなかったし、その夜も普段どおりに布団に入ったのであまり心配をしていなかったのだけど、翌朝になって『涙がたくさん出て困る』というので父が車で眼科に連れて行った。たまたま母は良さげな眼科を知っていたので、そちらへ。
そこで診察を受けて帰って来たら、案の定眼帯姿。点眼薬と軟膏を出してもらったのだそうで、2日ほど真面目に薬を使っていた。3日目あたりから『目薬使ってるの?』という状態になってきたので母に確認したら、『痛みがなくなれば使わなくてもいいみたい』とのことで、それは医者から言われたことなのか母の思い込みなのかは分からないのだけど、そろそろ次回の通院日なのでそこで診てもらえるならいいかな、と思っている。
どうも黒目にも少し傷がついていたようなので、大雑把な性格の母が『大丈夫大丈夫』などと言って眼科に行かないでいたらとんでもないことになっていたかもしれないと思うと、痛みがあったのはかわいそうだけれど、それで病院に行こうという気になったというのもあるだろうから、これはこれで良かったのだろうな、と思える。
おまけに白内障もあると診断されて、母自身も白内障については前から気になっていたのだけど普段の生活で不便がないのでなかなか眼科に行くきっかけもなく、だけど気になる~、というような状態だったというので、火傷のことが済んだらそのまま白内障の治療に入るとのこと。
何年も前のことなのだけど、母の兄がこの眼科で白内障の手術を受けていて、かなり良かった♪︎ということだったので、母は『自分もここで』と思っていたらしい。


私がチェンマイにいるときにこういうことが起こってしまうと現状が見えないだけに過剰な心配をしてしまうところだけど、同居中の今なら多少の看病や見守りはできるので、父の『はらぐすり事件』も母の『揚げ物事件』も今で良かった、という感じ。
2人ともアラサン(アラウンド傘寿)・・・って言葉、あるのか?まあ、後期高齢者なので、老人だけでオロオロされてもこちらも不安になるし。

幸いなことに来月あたりからは甥が進学のためにヨリミチ実家に居候するはずなので、甥を爺婆の見守り係に任命できるし、孫が同居することになれば世話好きな母は張り切ってますます寿命が延びそうだし、ちょっと心配していた『私がタイに渡ったら完全に老人世帯になりそう』という問題は回避できそう。

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