チェンマイよりみちの記録

タイ・チェンマイに寄り道する人生を選択した個人の記録です。私、ヨリミチ(仮名)が日本やタイからお届けします。

打つ話

いつだったか、オットと電話をしていて『ワクチンを打つ』という言葉を使った。
『打つ(うつ)』というのはタイ人には苦手な発音で、尚且つ聞き取りにくい音のようで、何度も『うつ?うす?』と聞かれた。
そういうときは、『う、つ。あいうえおのう、たちつてとのつ。』と言う。
そして適当に活用形を書いたLINEをオマケで送る。

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その何日か後、オットから『注射をする』と『ワクチンを打つ』の違いは何かと聞かれた。

言われてみれば、『注射を打つ』と言うことはあるけれど、『ワクチンをする』とは言わないし、これを外国人に説明するのはかなり難しい。
オットは『打つ』という単語を知ってはいたけれど、それは(転んで)頭を打ったとか(ゴルフで)ボールを打つとか、『物体と物体がぶつかるさま』を表す言葉として認識しているはず。
それで『注射を打つ』とか『ワクチンを打つ』という言葉に遭遇しても、注射針を皮膚に差して薬を注入するシーンは想像できないかもしれない。下手したら、注射器を何かで叩くようなことをイメージしてしまうかも。

だけど、注射を打つとかワクチンを打つというのは日本人ならごく普通に口から出てくる慣用句のようなものだし、他に何があるかと考えたらインスリンを打つとか違法薬物を打つとか・・・。
ともかく、非常に限られた行為ではあるけれど、針付きの注射器で何かを体内に注入することを『打つ』という言い方をするするのだな、という自分なりの解釈はできた。が、外国人が気軽に『くすりを打ちました』などと言ったらあらぬ誤解をされてしまうかもしれない。
ワクチンを目的語にする場合に限っては手短に『打つ』で構わないと思うけれど、その他の注射に関しては『○○の注射をしました』というふうに『注射をする』という言葉を使うほうが面倒なことになる確率は低くなるだろうと思われ・・・。

『打つ』はスラングとは言えないが、それに準ずる(?)言葉だと思って行動するほうが身の安全のためには良いかもしれない。

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