チェンマイよりみちの記録

タイ・チェンマイに寄り道する人生を選択した個人の記録です。私、ヨリミチ(仮名)が日本やタイからお届けします。

擬似わらしべ長者的タイ人 + 私

昨日投稿した、オットが姪の彼にお呼ばれした年越しパーティーの話のオマケの話。
オットから聞いて、なんだか昔話のわらしべ長者みたいだなぁ、と思ったのだけど、わらしべ長者のお話は物がどんどん替わっていく話。でもこれは持ち主が替わっていく話。なので『擬似わらしべ長者』なのだ。

そのパーティーに呼ばれていたオットの姪の彼の娘のお友達は隣の県の公務員で、コロナ禍の影響は受けなかったし収入も安定していたとのこと。
それで、お友達は姪の彼(お友達からみると、友達のお父さん)に新年の挨拶というか招待のお礼も込めて、贈り物を用意していた。

それが、このような栄養ドリンクのようなもの。
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最近は健康志向の小金持ちのタイ人の間ではこういったドリンク剤が流行っていて、いろいろなメーカーがバスケット入りの贈答用のものを販売している。
メーカーもいろいろあるし、効果効能もいろいろ。本当に効くのかどうかはわからないけど、お値段もそこそこ高い。
画像のものはつばめの巣らしい。

で、姪の彼は娘のお友達が帰ってから『僕はこういうドリンク剤は飲まないので、お母さん是非どうぞ』と言って、自分の彼女の母(=オットのお姉さん)にあげた。
お姉さんは娘の彼の気持ちを大切にしたかったので、ありがとうと言って受け取り、車のトランクの中に納めた。
彼は他にも庭で採れたパパイヤなどもお土産に持たせてくれた。
そしてオットにも大きなパパイヤを4個もくれた。オットは姪の車で家に送ってもらうことになっていたので、パパイヤはすべて姪の車に入れられた。
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帰り道、そろそろオットの家に着く頃に、お姉さんがオットに『今日はこれからどこかに出掛けるの?』と訊ねたのでオットは『makro(大型スーパーマーケット)に行って、ヨリミチさんのビザの件でお世話になっている2軒先のご夫婦に贈る新年のプレゼントを買おうと思っているんだ』と答えた。
するとお姉さん、『え、makro?今はタイでもコロナウイルスを持っている人がどこにいるかわからないから不特定多数の人とすれ違うのは危ないわよ。私がいただいたドリンク剤をヨリミチさんのビザのための贈り物にしたらいいんじゃない?』と提案した。
実はお姉さんは看護師としてずっと働いてきた人なので、伝染病にはとても警戒心を持っている。オットや2番目のお姉さんにも自分がお金を出してインフルエンザの予防接種を受けさせたくらい。なのでウイルスなどを正しく恐れている。その意識の延長で、自分の弟をスーパーマーケットに行かせたくない、ということになったらしい。
しかも前日にオットの家に立ち寄ったときに、私が以前オットに生活支援物資として送ったスティックコーヒー2箱のうちの1箱を、オットが『これは僕とヨリミチさんからの新年のプレゼントです』と言ってお姉さんに差し上げていた。お姉さんはそのコーヒーがとてもお気に入りで、10月にオットの家に行ったときにオットが大切に取っておいた『最後の3袋』を何の気なしに自分のバッグに入れてしまったという経緯がある。その3袋はオットがずっと取っておいたものだったのでとてもショックを受けたのだけど、タイでは家族の年長者に歯向かうことは御法度なのでそれを私に電話して愚痴るしか方法がなく・・・。なので翌月に2箱送ったのだけど、早速1箱がお姉さんの手に渡ってしまった。
でも、お姉さんも望外にもお気に入りのコーヒーを前日にゲットできたので、私のビザの話が出たときに自分がもらった高級ドリンク剤のことが思い浮かんだのかもしれない。
それでオットはバスケットに入った贈答用のドリンク剤をお姉さんから受け取り、帰宅後すぐに2軒先のお宅に向かった。

偶然にもそのドリンク剤は昨年オットと私がご夫婦にお渡しした物(それが上の画像)と同じ物で、今年もまた元日にプレゼントを持ったオットが訪ねて行ったので、ご夫婦には何も怪しまれることもなく、いろいろな人を経由した贈り物だとバレることはなかった。
オットはご夫婦に『ヨリミチさんがまたチェンマイに来たらよろしくお願いします』と挨拶すると、『早く来られるといいですね』と言ってもらったそうで。

オットの話を聞いて、ひとつの物がタイ人の中をどんどん渡り歩くわらしべ長者っぽい話だなぁ、と思ったら、実は私も登場人物のひとりだったという、びっくりな話。

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