オットのきょうだいはチェンマイ生まれチェンマイ育ちなので、親戚とはほぼチェンマイ語で会話をする。
『ほぼ』というのは、チェンマイ語とタイ語(タイの標準語 = バンコク語)で共通のことばもあるのでチェンマイ語 ≠ タイ語ではないし、オットの前妻のようにチェンマイ語を喋らない家庭で育った人と結婚した場合、配偶者は親戚になるわけだけど、その人とはチェンマイ語で意志疎通ができない、という意味で。
そういう意味でいうと、ヨリミチはチェンマイ語はおろかタイ語もほぼできないので考え方によっては最悪の状況なのだけど、そこまでできないと親戚の皆さんも諦めるというか、どうにもならないことを受け入れてくれるというか受け入れるしかないというか・・・。
タイ北部はその昔、ラオスのほうから文化が伝わってきたのでランナー朝とかランナー王国という時代があり、言葉も『ランナー語』があった。
チェンマイ語はそちらに近い言語だと思うのだけど、ランナー語はランナー文字もあり、それはチェンマイ語を喋れる人なら読めるというものではないようで。
今、チェンマイ語はタイ文字で表しているのでオットと近しい人々は LINE でもタイ文字を使ってチェンマイ語で表現している。
そうすると、こうなって(↓)
(Phungちゃん = オットの姪)
それを受け取ったヨリミチが Googleレンズで翻訳を試みると
↑こうなる。
ヨリミチも、現地の言葉をまっっったくできないわけではないのでその文字を見て想像するに、『ヨリミチさんからもらったこのチョコレート、美味しくて(ナントカカントカ)なので、ありがとうと伝えて下さい』なのだろうな、と思った。
でも Googleレンズの翻訳文が文章読解問題の解答選択肢から不正解の物を選んでしまったような文章になっているので、そこには大事なチェンマイ語が隠れているのだろうと思ってオットに電話をかけた。
すると『サイズ』と訳された『ขนาด』は、タイ語では本当に『サイズ』なのだけど、チェンマイ語では同じスペルと発音で『とても = มาก』で、しかも親しい間柄で使う言葉だということ。
さすがにそんな言葉はGoogleさんも知らないのだろうし、おかしな翻訳になっても仕方ないのだな、と思った。
結局、姪からのLINEは『ヨリミチさんにもらったこのチョコレート、めっちゃ美味しかったのでありがとうと伝えて下さいね~』ということ。