仏教の何かの約束事で、タイのお寺は東側が入り口で、礼拝堂も入り口が東向きになっている。
だけどときどきいろいろな事情で東向きではない場合もあるのだけど、それは結構珍しい。
チェンマイの旧市街(お堀の内側)にあるお寺の中にもそういうお寺があって、それはワット・チャイ・プラ・キアット。
このお寺はチェンマイがミャンマーの植民地だった時代に建てられたもので、もともとは(ミャンマー人の)役所のような意味の建物だった。
なので土地を統治しているという権威を示すためにお堀の中央に建てることにして、場所はここにした。
↓(★のところ)
敷地の入り口は南側の道路にあるのでその流れで建物の入り口も南向きになったようだ。
その後、ミャンマー統治時代が終わり、建築物は役所から寺院に変わるのだけど、基礎はそのまま利用したようで南向きの礼拝堂になった。
しばらくは役所だった頃の名残でミャンマー人(ビルマ人)が多く参拝するお寺だったとのことだけれど、時は流れ、今ではミャンマー人が多く集まるお寺は他にもあり(むしろそちらのほうがメジャーらしい)、『東向きではないお寺』という単なる珍しいお寺になってしまっている。
が、参拝者はポツポツいるようで、ヨリミチが訪れたときも熱心にお祈りをする女性の姿が。
ヨリミチもそれに倣ってお祈りをして、奥の扉のほうに行ってみたら猫がこちらを見ていた。
でもヨリミチに『お前じゃない』と言っているような。
よく見てみたら、口に何かを咥えている。リス?
きっと猫はお坊さんかここに来る常連さんに狩りの成果を見せに来たのだろう。
でもそこにはヨリミチしかいないので猫はどこかに行ってしまった。
そしてヨリミチも外に出ると、さっきの猫がまだ獲物を咥えた状態でそこに現れた。
が、ヨリミチを見付けると『だからお前じゃないんだってば・・・』と言いたげな感じでUターンして行った。