チェンマイよりみちの記録

タイ・チェンマイに寄り道する人生を選択した個人の記録です。私、ヨリミチ(仮名)が日本やタイからお届けします。

何が要因で安定するかわからない

過去に書いたことだけど、オットの義兄は観光客用のバンの運転手。
しかしコロナ禍でほぼ仕事はない。
昨年はタイ版の Go to Travel のようなものがあったので、タイ人の国内旅行で仕事があったのだけど、今はタイ人は県を跨ぐ移動に制限があって旅行どころではない。

義兄は何年か前に仕事用の車を買い換え、ローン支払いの真っ最中。どのくらい払い終えているのかを聞いたことはないけれど、タイのことだから払っても払っても金利地獄なのかもしれない。

国に『観光のための車両』として登録すると、黄色いナンバーを与えられ、車体にはいろいろとペイントされる。
お客さんを乗せるための車です、とか、定員の人数とか、自分の名前とか。

f:id:c-m-yorimichi:20210823183235j:plain
f:id:c-m-yorimichi:20210823183200j:plain

多分登録するときにも登録料としてそれなりの金額がかかると思うのだけど、オットによるとそれ以外にもGPS搭載(自費)が必須で速度オーバーをしているとすぐに国から連絡がくるとか、車検は年に2回だとか、当たり前だけど保険料とか、何かと負担がある。

なので義兄はタイ人が自由に旅行をできなくなった時点で国への登録を取り下げたとのこと。
なので今はナンバーが白になり、ペイントも落として『ただのシルバーのバン』になったとのこと。
ということで、観光客を乗せて仕事をすることはできなくなった。
タイにはこのような立場の人が溢れていると思われ、そういう人たちは白タクのような方法でお金を稼いでいるらしい。

義兄には妻(オットの2番目のお姉さん)と娘と息子がいる。
娘は4年制大学を出て、そこそこ大手の精肉会社に就職した。CP(←タイでは誰もが知っている企業) ではないが、精肉だったらその次くらいに大きな会社。なので私は彼女の仕事なら安泰だな、と思っていたのだけど、なんと最近リストラされたようで無職になってしまった。
雇用形態については聞いたことがなかったけれど、単なる販売員という扱いだったのなら店舗の閉鎖による解雇なのかもしれない。
そしてこんなご時世なので求人もなく、この先の身の振り方は未定らしい。

妻は週に何度か、個人のお宅をお掃除する仕事をずっと続けていて、大きな収入ではないのだけど自分の小遣い程度にはなっている。そんな妻のことを義兄は見下していたようなところがあったのだけど、今ではそんなことはできない状況になっている。金額としては少ないけれど、コンスタントに収入があるのだから。

そして息子は工芸品の職人さんで、そういう地道な仕事を義兄はあまり評価していなかったのか、それとも他に理由があるのか、2人の関係は良いとは言えない雰囲気だった。同じ家に住んでいるのに一緒に食卓についているところを見たことがない。なのにコロナ禍でも息子にはちょこちょこ仕事が発生するようで、『家計の足しにしてください』と、ときどき母親にお金を渡しているらしい。

息子はとてもシャイな性格で、私とはそれほど話したこともないし、オットと私が遊びに行ってもこちらと行動を共にすることはない。交友関係も、男友達はいるようだけど、それ以外は・・・という感じで、趣味とか好きな食べ物のことも私にはわからない。
でも、コロナ禍に生活をあまり左右されないようで、今となっては家族でいちばん安定している人になってしまった。

今まで家族の中でも陽の目を見なかった人なのに、なんかコロナって皮肉というか、人生何が起こるかわからないなぁ、と思った。

そうは言ってもタイでいちばん『安定』しているのは公務員だけれど。

PVアクセスランキング にほんブログ村