チェンマイよりみちの記録

タイ・チェンマイに寄り道する人生を選択した個人の記録です。私、ヨリミチ(仮名)が日本やタイからお届けします。

人生相談から得たもの

私は実家の2階にいるときにはだいたいラジオをつけている。
以前は午前中の番組に気に入っていたものがあって、何年か聞いていた。だけどパーソナリティーが変わったり番組改編があったりして、平日に気分良く長時間チャンネルを変えずに聞けるものがなくなってしまった。
そしてタイに滞在する期間が長くなってくると日本でラジオを聞く時間が短くなり、それほど心地よさを追及しなくなったり、そして昨年の春に日本に戻ってきてからはいろんな番組を聞き比べるのが面倒になったというのもあって、それからはほぼニッポン放送にチャンネルを合わせている。
そこで平日の午前11時に始まるのがテレフォン人生相談

どういうシステムで相談者に対するパーソナリティーと回答者が選ばれているのかはわからないのだけど、一般の人々が電話で身の上相談をすると、パーソナリティー役が話を聞いてくれて回答者の先生に電話をかわり、何かしらの返答や提案をしてくれるというもの。
パーソナリティーも回答者の先生も何人かいて、相談内容によって適切な人が対応している・・・のだと思う。

私はこの番組を結構気に入っていて、なるべく聞き逃さないようにしているのだけど、相談内容に興味があるのではなくて、パーソナリティーや回答者の対応が気になるのだ。
人それぞれの考え方や方向性があるので出演者全員の対応に共感できるというわけではないのだけど、その中でも気に入っているのは登山家であり医師である今井通子氏。

今井氏の発言は以前から興味深く思っていたし、著書も読んだことがあるのだけど、ラジオから流れてくるトークも私としてはかなりツボ。
飄々としたテンポながらも核心をズバッと突いているような喋り口で、聞いているこちらが『え?どうなっちゃうの?』と思ってしまうような口調が続くのだけど、それでも相談者を突き放さずに最終的には次のステップに進む気持ちにさせてくれるという終わり方が多い。

私自身は幼少期から何かを誰かに相談するということはほとんどなく、だいたい自分の中で答えを出して今まで生きてきてしまったので、きっとこの先もそのように生きていくのだと思う。
そんな人間なので人生相談コーナーのようなものでは相談者よりもそれに対応する側の意見や思考に注目してしまうのかもしれない。

それで、今井氏の対応で『これ、いいな』と思って自分でも使っている言葉がある。
それは『失礼しまーす』という最後の言葉。

今井氏の場合は相談者の話につきあい、ひとつ、またはいくつかの方法を提案してからだいたい『おわかりいただけましたでしょうかー?』となり、一呼吸おいてから『はーい、失礼しまーす』となる。

一見突き放すような『失礼しまーす』なのだけど、それまでに的確な回答があるので相談者もそこで前を向くスイッチが入りそうな潔さがある。

で、私がどんなときに『失礼しまーす』を使うのかというと、勧誘などの電話がかかってきたとき。
これは相手を前向きにさせるひとこととは違うけれど、不要な勧誘をずるずると続けられないようにするために、『そういうこと(必要ないということ)ですので、失礼しまーす』と言って電話を終了させている。

PVアクセスランキング にほんブログ村