チェンマイよりみちの記録

タイ・チェンマイに寄り道する人生を選択した個人の記録です。私、ヨリミチ(仮名)が日本やタイからお届けします。

チェンマイにいる友達とその友達の話

新型コロナウイルス騒動が始まって、私はタイに残らずに3月に日本に戻ってきた。3月の時点ではタイも日本も感染者数は似たり寄ったりだったし、感染した場合の対処法も手探り状態だったし、タイで感染してしまったら一外国人にどこまで手を尽くしてくれるのかという面も不安だったので。

チェンマイに10年以上住んでいる60代後半の友人はもともと今年7月に日本に一時帰国する予定で航空券を用意してあったので、私が日本に戻ってからもタイでコロナの様子を伺っていたのだけど、予約便が何度かの日にち変更の末に最終的には欠航という連絡が届いた。その航空券に関しては返金請求手続きをするのではなく『将来の搭乗権』というふうにしてあるのだと思う。
友人は8月に娘さんとヨーロッパ方面への旅行を計画していて航空券も宿泊も手配済みだったのだけど、その目的地でもコロナがパンデミック状態になってしまったので早々に手配をキャンセルしていた。
そんなわけで友人の今年の夏の一時帰国は無くなり、結局まだチェンマイに滞在している。

というのは友人の場合はリタイアメントビザでの滞在で、タイ政府が3月下旬に緊急事態宣言を発出した直後からそのビザの所有者は再入国の対象にはならなかったので、下手にタイを出国してしまったら再入国の保障がなかったのだ。コンドミニアムに家賃を払って長年住んでいるにもかかわらず。今では規則が変わり、リタイアメントビザの所有者も再入国の渡航が可能となった。が、条件等は変わる可能性があるので今後どうなるかは要観察。

たしか友人のビザの期限は来年の4月か5月で、それまでなら今までどおりにタイで生活できるし、もしかしたらその頃にはコロナ騒動も落ち着いているかもしれないという少々の希望もある。
なので来年の春にビザの更新をしてから一旦日本に戻ることにしたらしい。本来なら今年の夏に日本で健康保険のこと(タイで病院にかかったときに支払った金額を日本の国民健康保険と照らし合わせて還付請求ができる)や役所関係の用事など、いくつかやるべきことがあったのに、そういうものも先送りになってしまったようだ。

彼女の友人にもリタイアメントビザでチェンマイに長年滞在している人がいて、その人はご夫婦で滞在しているとのこと。やはりコンドミニアムの月極家賃を払いながらの生活だそうで、その家賃が5万バーツほど。
しかしご夫婦は私と同じく日本に戻ることを選択し、コロナが落ち着いたらまたチェンマイに戻ることにしていたので家財道具はそのまま、タイの通信会社で契約したスマホも2人分残したままでチェンマイを去った。
友人はお二人のスマホを預かり、その契約は毎月の使用料を払いながら使うものだったのでこの何ヵ月間かは友人が立て替えて毎月毎月払っていたとのこと。しかしコロナが収まる気配が感じられないのでご夫婦はタイのスマホを解約することにして、その手続きも先日友人がしてきたということ。
そしてご夫婦の家賃5万バーツの部屋は、戻る目処が立たないのに家賃を払い続けるのはもったいないということで、たまたま友人の住んでいるコンドミニアムに空き部屋があって、大家さんに相談したら家賃5000バーツ/月で借りることができたのでご夫婦の荷物をそちらに移したのが先月の話。それだって元の部屋の解約とか荷物の搬出・搬入とかトラックの手配は友人がご夫婦の代わりにやったというのだからご苦労な話で。

私はそのご夫婦と面識がないので詳しいことはわからないけど、きっとこんなに長くチェンマイを離れることになるとは思っていなかったと思うし、もしかしたらビザも切れているかもしれない。
私の場合は日本に戻っていてもビザは『タイ人との家族』というカテゴリーなので今のところ日本で取り直すことはできるのだけど、そのご夫婦の場合はビザのカテゴリーが違うので、こんなふうにコロナ禍の終わりが見えない状態では日本で取り直すのは難しいかもしれない。
彼らの荷物はまだチェンマイにたくさん残っているのだろうから、終の棲み家を日本にするとしても一旦はチェンマイに渡らないとどうにもならないだろうし、だけど年齢は待ってはくれない。

こういう話もきっとここに限ったことではないのだろうし、広い視野で見れば世界中にある話なんだろうなぁ、と思う。

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