チェンマイよりみちの記録

タイ・チェンマイに寄り道する人生を選択した個人の記録です。私、ヨリミチ(仮名)が日本やタイからお届けします。

先日のバスと列車の事故で思うこと

日本のニュースでも何度か目にした『10月11日のチャチュンサオでのバスと列車の衝突事故』、日本では翌日にはもう話題にのぼることもなくなったが、オットと今日はその話をした。

私がそのニュース記事をネットで読んだ限りでは、当時の天気は雨。遮断機の設備がない踏み切りで、バスの進入に気づいた列車の運転士はブレーキをかけたが間に合わなかったと。バスは運転手と乗客あわせて約60人で、そのうちの20人前後が亡くなったとのこと。運転手も亡くなっている。
バスはお寺参りに行く大型バスだった。

・・・というのを読んで、『60人乗りのバス』というところが引っ掛かった。
もちろん世の中には60人が乗れる大型バスも存在するようだけど、多くの場合は50名強が定員だと思う。オットによるとどうやらそのバスは定員オーバーの状態でお客さんを乗せていたようで、それが事実ならその時点でアウト。

しかも車内では全員が着席しているわけではなく、まるでディスコ(←オット談。現代語ではクラブ?)のような状態で、車内は大音量の音楽を流し、人々ははしゃいでダンスをしていたらしい。目的地のお寺が間近になった高揚感があったのかもしれない。しかしタイでは観光バスの車内では乗客にもシートベルト着用義務がある。なので、これもアウト。
2階建てバスの2階の座席の乗客は、列車が激しく衝突したために窓から投げ出され云々、という報道があったが、踊っているところに衝突されればそうなるのも無理はない。

オットによると、タイの線路は多くの場合でやや盛り土をして敷いてあるらしく、バスの運転手はその盛り上がった部分を減速せずに渡りたいがために、ブレーキを踏まなかった可能性もあるとのこと。定員オーバーでただでさえバスが重くなっているのに、ブレーキを使ってしまったら次はアクセルを踏まないといけない。燃料代をケチる運転手はこういうことをするらしい。

助かった乗客によると、何人かは列車の存在に気づいており、『電車、電車!!電車が来てますっ!』と大声を出していたのだけど、それは運転手に伝わらなかったということ。そもそも大型バスは客室と運転席の間にドアがあるから後ろの方で叫んでも聞こえないだろうし、車内はディスコ状態だったというのだからそのBGMで叫び声は打ち消され、運転手への伝言もできなかったのだろう。

だけど運転手の責務として、車外の安全確認というものがあるし、踏み切りの横断、しかも遮断機がない場所というのならなおさら注意しなければならないのに。雨で視界が悪かった、で済まされる話ではない。

今回の事故はたまたま日本でも伝えられたが、タイでの交通事故の多くは日本には伝わってこない。

今回はバスの運転手の不注意が原因ということになると思うが、バスに限らずタイでは列車の事故も結構起こる。
乗用車の事故もかなり多い。

オットは事あるごとに『今度は海に旅行に行こうよ』と言って(←チェンマイ人あるある)列車に乗る気満々なのだけど、タイでの地上の移動手段は事故に遭遇する確率が高すぎて恐ろしいので、私はいつも『空港がある街なら飛行機でね』という返事をしている。

今年1月に列車でピサヌロークまで行ってきた翌々日あたりにチェンマイ駅近辺の踏み切りでトラックが積み荷の木材を撒き散らした事故があったし、その後もバンコクチェンマイ間の脱線事故だけでも2度はあった。

やっぱり列車移動は積極的に避けたい。

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