チェンマイよりみちの記録

タイ・チェンマイに寄り道する人生を選択した個人の記録です。私、ヨリミチ(仮名)が日本やタイからお届けします。

意表を突くタイミングで入国管理局職員がやって来た!

それはあまりにも突然のことだった。
チェンマイの入国管理局に私の『タイ人の配偶者としてのビザ』を申請し、オットの追加書類を提出した翌々開館日の午前中に、オットの携帯電話が鳴った。
私は『なんか知らない人と喋ってるみたい。荷物の配達でも来るのかしら。』くらいにしか思わなかったのだけど、妙に長い。しかも、荷物の配達ではなさそうな内容。電話を切ったオットは大慌て。

『11時にイミグレーション(入国管理局)が来ます!!』

と私に対して敬語になり、急に落ち着きがなくなった。
タイ人全般がそうなのか、オットはいわゆる『本番に弱い』タイプ。
オットの仕事は休みの日だったので、一息ついて落ち着くためにもコーヒーを1杯飲めばいいのに、とにかくそこらじゅうをうろうろしはじめた。11時までまだ2時間もあるのに。

いつか入国管理局の人がやって来るのはわかっていたが、まさかこんなに早く来るなんて。セオリーから言うと、日本で発給されたビザが切れる2月になってからじゃなかったの?!
でも『普段の様子』を見せることも目的のひとつなので、そんなにドタバタしなくたって・・・。
オットは小さなソファーに並べてあるコレクションの帽子を全て2階に運び、これまたコレクションのランニングシューズを奥の部屋の机の下に避難させ、玄関まわり(というか、タイの住宅には玄関スペースがなくて外ドアを隔てていきなり居間になっている)の床に置いてあるいろいろな物を片付けたり移動させたり・・・。
私の物なんてこれっぽっちもないので、視覚的にじゃまなのはオットの物ばかり。
ついでに入管職員が座るであろうソファーの近くから拭き掃除。テーブルに置いてあるお菓子なども台所に避難。
それと、オットが言うには『親戚以外の立場の保証人』が必要だとのことなので、2軒先のお宅のご夫婦にお願いすることにした。
前はオットのお姉さんにお願いしよう、なんて言っていたのだけど、さっきの電話でそれはダメだということになった。何日か前に、私は2軒先のご夫婦はどうかと提案したのだけど、オットは『あの奥さんはいい人だけどお喋りだから嫌だ』なんて言っていたのに。そのご夫婦というのが既に年金生活をしている元公務員。ご主人は元校長先生、奥さまは元教員という、仲良くしておいて損はないご身分。しかもお二人ともとてもフレンドリーなので、私は会うたびに挨拶をし、お二人から何かを話し掛けられるのだけどほとんど解らず。でもいつも何か話し掛けてくれる。
結局、入国管理局と話をしたオットはすぐさま2軒先に出向き、理由を伝えてその時間にこちらの家に来てもらう旨をお願いした。すると奥さまは『これから広場でペタンクだから、そのときになったら電話ちょうだい』とのことで、オットは電話番号をもらってきた。

準備は整い、待機状態に。

電話では11時と言っていたけれど、入国管理局職員が到着したのは11時半だった。おそらく他の申請者のところにも同じ件で行っていたのだろう。
職員は家の前に車(パトカー!!)を停め、オットに『ここは○○さんのお宅で間違いないですね?』のようなことを確認した。
オットはあんなに緊張していたのに(作り)笑顔でしばらく話をして、職員を家の中に招き入れた。
職員は結構な大荷物。鞄、ノートパソコン、プリンター、延長コードを車から運び出し、家の中にやって来た。そしてそれらをテーブルまわりにセッティング。まさかコピー機能付きプリンターまで持って来るとは。
オットは家の奥や寝室もチェックされるかもしれない、と言っていたけれどそのようなことはなさそうだったので(これはケースバイケースだと思う)、さっきいただいた電話番号で2軒先の奥さまに連絡した。

職員は先日我々が提出した書類の束を見ながらオットと話をして、私のことを確認しているようだった。(私が多少の会話ができるようなら私にも質問があったかもしれない。)
ほどなく2軒先の奥さまが到着し、中に入ってきた。
今回いちばん大事なのは『保証人がどういう人なのか』ということなので、職員と奥さまのやり取りが始まった。
奥さまのIDカードを出してもらい、職員はパソコンにいろいろ入力していく。現住所にはいつから住んでいるのか、何人で生活しているのか、退職前はどんな仕事をしていたのか、ご両親の名前や出身地、オットとは何年前からの知り合いなのか、当該外国人のことは知っているか、などなど。
職員、奥さま、オットは雑談も交えながら会話をしていたが、そうした中でも職員の仕事は着々と進められていく。
最後の質問事項が終わり、奥さまのIDカードのコピーが取られ、奥さまの署名が求められた。そこには『○○さん(オット)の身分を保証します』のような一筆も加えられた。

書類の作成が終わると、タイお決まりの写真撮影。
まずは室内でオット、奥さま、わたしの3人。それから入国管理局職員、奥さま、わたしの3人。
そして外に出て、家の外観も含めてセルフィーで4人。

こうして約1時間の訪問審査は終わり、職員はBMWのハイブリッドパトカーで去って行った。

午後、オットは仕事の話で会社から電話があり、必要事項の連絡をされ、それから事務員さんによると、前日には入国管理局からオットについての調査で電話があったとのこと。つまり書類が全て揃った翌日には身辺調査が始まったということになるので、入国管理局は忙しいんだか、ヒマなんだか。

タイ人3人のやり取りの言葉は95%くらい理解できなかったけど、私が見る限りでは深い追求のようなこともされなかったし、全てが無難な感じで済んだようなので、保証人については却下されることはないだろう。

あとは2月末にどういう結果が出るのかを待つのみ。

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