チェンマイよりみちの記録

タイ・チェンマイに寄り道する人生を選択した個人の記録です。私、ヨリミチ(仮名)が日本やタイからお届けします。

2週間で日本に戻ったわけは

今月のチェンマイ滞在は約2週間。
それは仕事の都合というのもあるのだけど、月の前半にオットの誕生日があり、そして後半には父の誕生日があるので、両方を直接祝おうとするとそういうスケジュールになるわけで。

でも難しいのは日程のことではなく、父の機嫌。
父は今でもヨリミチの結婚のことを手放しで喜んでいるふうではなく、『なぜ外国人と・・・。しかも結構な年齢になってから。』という感情が心の隅に残っていて、身内ならではというか、親子だからこその複雑なものがある。
なのでコロナ禍以前はヨリミチがタイから帰って来ても『お帰り』でもなく、それどころかヨリミチの存在を完全無視。話し掛けても聞こえないふり。
そちらがそう出るならこちらもそんな人に構っていられないので必要最低限の会話(というか伝言)しかしない。
そのわりにはヨリミチが作る食事は無言で食べるし、ヨリミチに対して怒りだとかネガティブな感情があるのならその人が作る食事なんて食べなければいいのに。

とは思うものの、作った物を食べるということは親子の縁を切りたいほど嫌いだというわけではないらしいぞ、という解釈をして、父のご機嫌取りはしないけれども年齢が年齢なので日々の生活は見守る、のようなことになる。
そんな毎日を過ごしているうちに何ヵ月かすれば何事もなかったかのような状態に戻る。
が、その頃にはまたヨリミチがタイに行き、そして帰って来れば父はまたヨリミチの存在を無視し・・・という無限ループだった。

結局、どこぞの男性に娘を取られてしまった父親の悲哀と言えばそうなのだけど、それはヨリミチがあまりにも長く実家に居すわったために父は『長女は生涯おひとりさまで、ゆくゆくは自分の面倒を見てくれるのだろう』と勝手な青写真を描いていたのかもしれず、そこを裏切られた気持ちになったのかもしれない。

だけどヨリミチが見た父は、飼い主に焼きもちを焼く犬と同じようなもので、『自分が一番♪︎』と思っていたのにある日飼い主がよその犬を可愛がり、それを見てひがむ、というような。
なのでほとぼりが冷めれば元に戻るのだ。
ただ、それがどのくらいの時間がかかるのかはわからないけれど。

ヨリミチがタイに行くたびにそんな状態なのには実はもう慣れてしまって、今回のテーマ(?)は『機嫌の悪い父に何をプレゼントするか』だった。
最初は楽天市場の某ショップで靴下を買おうと思ったのだけど、予算が合わずにボツ。高い靴下ではないのだけど、底値を知っているだけに通常の価格では買う気になれず。
そんな状況でチェンマイに発つことになり、チェンマイにいる間も楽天をチェックしていたのだけどこれといった物に巡り会えず。
なので日本に戻ったら実家に帰る道中で何か買えばいいかな、ということになった。

それがチェンマイでたまたま訪れたアウトレットモールで、お気に入りのメーカー『Green Cotton』の取り扱いがあるお店に入ったところ、これまたお気に入りの靴下があったのでひとまず父に1足。そして自分にも1足。

ということで、実家に帰る前にどこかで更に靴下を買って Green Cotton もそこに紛れ込ませることにした。タイで買った物だけだと父は意地になって受け取らないかもしれないから。

そして帰国した日。
実家近くのショッピングセンターで父のサイズの靴下を何足か買い、ギフト包装してもらった。
それを一旦ほどいて Green Cotton の靴下も詰め込む。

で、これを誕生日当日の朝に父の定位置に置いておくと・・・

いつの間にか消えていた。
多分父は自分の引き出しにしまったのだ。
Green Cotton の靴下は過去にも贈ったことがあり、それはもう履き古して処分してしまったのだけど父はかなり気に入っていたようなので、その記憶があれば今回の靴下も『おっ?アレじゃないか?』と思っているはず。

ちなみに今の父とヨリミチの関係は険悪ではない。もう元に戻っている。
理由はわからないのだけど、父が『自分だけが勝手に腹を立てているのはばかばかしい』と思ったのか、それとも歳を取って丸くなったのか(←これはないと思うが)、それとも最近母が父に対して冷たいのでそこでヨリミチの存在を無視してしまうと誰からも相手にされなくなるかも・・・という危機感があるのか。
ま、犬よりは進化したのかな、と思うことにするけど。

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