チェンマイよりみちの記録

タイ・チェンマイに寄り道する人生を選択した個人の記録です。私、ヨリミチ(仮名)が日本やタイからお届けします。

開け口問題に思うこと

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個包装のお菓子やスティックシュガーなどのアルミや紙のパッケージにある『開け口』。
日本の場合は『ここから開けてね』ということは、そこから開けると開けやすい、ということにもなると思うのだけど、タイで発見した開け口は、そこから開けるとパッケージのフチがこちら側に倒れてきている形なのでそれに抵抗して開けなければならない。力ずくで開けると中の粉が飛び散るし、そーっとやるとフチのところで引っ掛かって止まってしまう。かと言って切れ込みの反対側から開けようとしても、そこはご丁寧に蒸着されているので開けられず。
もちろんこの形状の開け口ばかりではないけれど、こういうのを目にするたびに、自分は日本人でよかった、と思う。
日本でモノを買えばラクして過ごせるという意味ではなくて、気遣いや心配りのできる国民の一員であるという意味で。
と同時に、日本人として恥ずかしくない行動をしなくちゃいけないな、という気持ちにもなる。

どうしてなのかわからないけど、タイ人の大人は『こうしたらいいのに(この場合、開け口が逆側だったらいいのに、ということ)』のような声をあげる人は少ないようで。
お国柄として、政府や王族や公務員関連のことで『それはこうしたらいいのに』なんて言うのはもってのほかだけど、品質改善とか庶民の暮らしに役立つこととか、生活が便利になるようなことでもタイ人は『それを言ったら目立ってしまう』のような感情が働くのか、日本人以上に出る杭は打たれるというか、打たれることを必要以上に避けたがる。打たれるダメージがいやだというよりは、打たれてしまったときの格好悪い自分を他人に見られるのがいやだという、タイ人特有のプライドの高さがそういう流れになっているのかもしれないけど。

私がまだタイを訪れたことがなかったときのタイの印象(勝手なイメージ)は、南国で自由が多くて気楽に過ごせそう、のようなものだったけど、ここ数年で少し変わった。少し・・・ではないかな。
というのは、7年くらい前のクーデターがあって以降、実質的には軍政となり、タイ国内では情報が規制されることが多くなった。海外向けに発信されている国内の情報がタイ国内に向けては遮断されていたり、凶悪事件の摸倣犯が出たりすると、犯人を刺激してそれ以上の犠牲者が出るのを防ぐという名目で取材や報道、SNSの拡散を規制したり。

外国人目線で見ていると、そういう規制がタイ国民にとってあまりプラスになっているようには思えない。
タイの政治や王室関連の情報を、数日前にタイに入国した外国人が知っているのにタイ人は知らないとか、凶悪事件について情報を遮断されてしまったら、犯人はどのあたりに潜伏しているのかとか、どのような注意をして過ごしたらよいかがまったくわからなくなってしまったり。
そういうおかしな規制で国民を押さえつけているから庶民が『開け口を逆にしようよ』程度の意見も言えなくなっているのだとしたらもったいないことだ。

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