チェンマイよりみちの記録

タイ・チェンマイに寄り道する人生を選択した個人の記録です。私、ヨリミチ(仮名)が日本やタイからお届けします。

エーケーが解らなかった

暑さと油っこい食事で胃が労働拒否しかけていたある日、大家が差し入れだと言ってビニール袋に入った何かを持って来た。
ひとつは揚げ物(!)。

一応『ありがとうございます』と言って受け取ったけれど、揚げ物ではないほうの正体がわからない。薄茶色の粉物で、ちょっと丸っこくて、少し潰れているゴムボールのような形状なので、これも揚げ物なの?と思った。
片方が揚げ物なら、同じ店(もしくは屋台)で違う物も買って袋を分けてもらうというのはよくある話だし。
でも大家は『エーケー』と連呼するばかり。
ヨリミチが『エーケー?』と言っても『そうそう』というふうに満足げにうなづくだけで、『きっとヨリミチさん好きだから』みたいなことを言っているし。でもヨリミチはエーケーなんて食べ物は知らないし、何かの呼称とか略称なのかなと思ってみたけれど、過去にそれらしき物体に遭遇したことはない。

はて、エーケーとは・・・?

取り敢えず揚げ物は袋に入ったままでテーブルに置いておくとして、正体のわからないエーケーも一緒にテーブルに置いたら大家が『これは冷蔵庫に入れないといけません』と言って勝手に冷蔵庫を開け(と言っても元々は大家の冷蔵庫だけど)、強引にスペースを作ってエーケーをそこに入れていった。

しばらくしてオットが家に入ってきて、テーブルの揚げ物を発見。
オットは揚げ物好きなのでなんだか嬉しそう。
でもヨリミチは自分の胃が元気ではないので食べ物の話をしたくなくて、エーケーについては喋らなかった。
椅子に座ったオットは味見程度に揚げ物を食べて、残りを冷蔵庫に入れることにしたら、例のエーケーを発見した。
そして『これなに?』と言うので『わからないけど大家さんが持ってきた。エーケーだって』と答えたらオットは解ったようだった。

それって何??

で、オットはエーケーを冷蔵庫から出して、こちらも味見。

するとそれはシュークリームだった!
エーケーとはシュークリームのこと。
つまり日本語のエクレアのタイ語式発音なのだけど、ECLAIR が เอแคลร์ と表記され、タイ語お約束の『ときどき ล や ร が発音されないパターン』になって、多分最初は『エクレー』と言っていたものが時とともに『エーケー』になってしまったものと思われる。

そして『エーケー』というのは大家の勘違いか誤認だろうと思っていたら、お菓子屋でもシュークリームを『エクレア』という品名で販売していたのでタイではシュークリームもエクレアも形が違うけれど名称はどちらでも良いという認識なのかもしれない。
材料は同じだし。

でもエクレアって稲妻のことだし、シュークリームはその形状から『キャベツ + クリーム』という成り立ちの名称なわけだし、そこのところ、タイ人しっかりしてよ!って感じ。
でも、シュークリームはシュー・ア・ラ・クレームの日本語版だから、本場の人がそれを聞いたら日本人だって『しっかりしてよっ!』と思われてしまうかもしれないが。

で、エーケーの正体が判ったところで(?)実食。
冷蔵庫から出したエーケーはすっかり結露にやられてしんなり。

でも冷蔵庫に入れないとクリームがダメになるし、ヤモリとか虫が袋に侵入するだろうから、どちらにしても冷蔵庫に入れられることになるのだけど。

ヨリミチがいろんな角度で撮影していたらオットも割り込んできた。
タイ人には珍しく、SNS などに顔出しはしたくないタイプなのだけど、顔以外のパーツは出演OKらしい。

それで、少し前にベーカリーでシュークリームを買ったときにもそうだったのだけど、タイのシュークリームはクリームは横穴式(?!)で入れるのが標準のようで。
それともコレはチェンマイだけ?
ショーケースに入れて販売するなら底からクリーム入れるほうが見映えがすると思うのだけど、あんなに自撮り大好きなタイ人は自分以外のモノには美を追求しないのかしら。

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