仮住まいの家で、以前から邪魔に思っていたガラス窓の外の霞網。
ある夜、支柱の竹が折れてしまったようで、それを翌朝発見したオットが『どうしたら良いかな』と相談に来た。
ヨリミチとしては網はそのまま使い続ける前提だと思っていたので『棒を取り替える』という答えを用意していたのだけど、DIY が得意ではないオットはその答えがいちばん畏れていたもののようだった。
なので『じゃあネット(霞網)も全部やめたら(取り外したら)?』と言ってみると、その答えに乗ってくるオット。
前は頑なに『ネットありき』の話をしていたのに。
でもオットの気が変わらないうちに霞網撤去を進めたかったヨリミチは『あっちにもネットは繋がっているからね』と言って、目の前の網しか見ていないオットに注意を促した。どうやらオットは霞網は西側のガラスにしか架かっていないと思っていたようなのだけど、実際は西側から南側にかけて、角を挟んであちらとこちらに竹を立てて網を張っているのだ。
こうなったらさっさと竹を引き抜くべし!!
照明器具や樋の排水パイプなどに引っ掛けてある紐やネットなどをどんどんほどき、ひとまず網を外壁から遠ざけた。
そして網を観察してみると、場所によってはかなり劣化しており、少し触っただけでも繊維が崩れるようなところも。
これはチャンスだと思ってオットには『ネットも弱くなっています』と伝え、現物(敢えて弱っているところ)を見せると『ネットも捨てましょう』ということになった。
が、それを竹から外すのはヨリミチの仕事。面倒臭いことから逃げたいオットはヨリミチに鋏とゴミ袋を渡すとどこかに消えてしまった。
しかしその鋏の切れないことと言ったら。
どうしてこんなに切れない刃物を家に置いておくのか、本当に意味不明。
だけどそこで文句を言って網の処分が中断するのも嫌なので劣化した網を裂くように切って竹から外し、ビニール袋に詰めた。
そして竹をよく見てみると、シロアリか何かが食べたような形跡が。しかも折れた竹だけでなく全体的に。
なので竹が自然に弱って折れたというよりは虫に食われて弱くなって折れてしまったということのようだった。
それなら竹も処分したほうが良くない?と思ったのだけど、オットは『まだ何かに使えるかもしれない』と言って敷地の隅にまとめて置いていた。まあ、既に虫はどこかに行ってしまったようなので塀や家に被害が及ぶことはないと思うことにするが。
取り敢えず霞網とそれを支えていた竹が撤去されたので見た目はすっきり。
これで外側からガラスの掃除ができるし、内側から見たときにも謎の網が目障りになることもなくなったので平穏に過ごすことができそう。