チェンマイよりみちの記録

タイ・チェンマイに寄り道する人生を選択した個人の記録です。私、ヨリミチ(仮名)が日本やタイからお届けします。

近所の犬が姿を消した

オットは夕方に近所でジョギングをするのが日課になっていて、こういうところで歩いたり走ったりしている。

ここはムーバーンと呼ばれる戸建て団地の敷地内なので、基本的にはそこの地区の人しか訪れることはない。
なのでそこに登場するメンバーは決まっているし、お互いに団地内の人だということであまり警戒心も持たないけれど、ムーバーンが広いので各々の家の正確な場所はわからないことが多い。

私は会ったことがない人で、オットの家からは対極の地区から散歩に来る人がいるのだけど、その人は自分の飼い犬の散歩も兼ねてやって来る。
それが、自分の家の犬だけでなく、近所の飼い犬や野良犬も一緒に1人と5匹(というか5頭というくらいの大きさの犬)で来るのだそう。
以前 LINE のビデオ通話で映してもらったら、男性の足許で5匹の犬が戯れているのだけど犬には犬どうしのコミュニケーションが成立しているようで、そこでじゃれたり用水路の中に入って追いかけっこをしたりして大騒ぎになっていた。

用水路の壁は見た目以上に急なようで、犬でも道路に上がるには結構大変そう。それに遊びに夢中になっているとときどき取り残されてしまう犬もいたりして、ときにはみんなに帰られてしまったりもするそう。でも帰るべき家や居場所は近所なので、犬は自分で帰ることができる。


今日の夕方オットと電話で話をしていたら、オットに誰かが挨拶をした。
話し掛けてきた人はオットが電話中だということに気付いておらず、犬がナントカカントカとか、黒い犬がどうのこうのということを興奮気味に喋ってきたので、私はタイ語ヒアリングの練習だと思って2人の会話をずっと聞いていた。
でも背景が分からないまま聞いていたのもあってイマイチ状況が掴めなかった。
そしてオットがそちらとの会話を終えてから『黒い犬がどうしたの?』と聞いてみたら、数日前に1人と5匹で来たのだけど、黒い犬が用水路から自力で出られないほど疲労困憊してしまったとのことで、でも1人と4匹は帰ってしまったとのこと。
なのでそのへんでジョギングをしている人たちが10人くらいでどうにかして黒い犬を引き揚げようと用水路に下りて行くと、犬も犬で警戒してしまって吠えたり唸ったりするそうで、それ以上近付くときっと噛み付かれるのでひとまず退散。
それから近所で梯子のようなものとか長い板を調達して犬の近くに置いてみたものの、人間の思ったように犬は動いてくれず、それどころか板や梯子を武器にしていると勘違いされたようなところもあってそれも撤収。
そして虫取り網の大型バージョン(魚を捕る網?)を提供してくれたお宅があったので、くたびれた犬をそれで捕獲することになり、どうにか成功したとのこと。
それで犬を道路に上げたら犬はなけなしの力を振り絞って(?)走り去ってしまったらしい。

その犬は野良犬ではなくて飼い犬だったのだけど、なんとその家に戻っておらず行方不明。
その日以来、誰も姿を見ていないとのことで、近所でちょっとした騒動になっているのだとか。
自分が弱っているところに長い棒などで追いかけられたり網で取っ捕まえられたり、犬にとってはとんだ災難だったのだろう。
もしかして、それがトラウマになって人間の飼い主がいる家には戻りたくなくなってしまったとか?

でもオットの話によるとその犬は真っ黒だそうだから、同じような体格の犬がいたとしてもその犬があの犬なのか、かなり判別が難しそう。有志を動員して黒い犬を見付けたとしても、その犬が正解なのかは誰にも分からないかもしれない。
やっぱり犬が自主的に家に帰るのを待つしかないのかも。

PVアクセスランキング にほんブログ村