数年前から日本ではフルーツサンドが話題になり、ようやくその熱が冷めてきたような気がする。
その前は萌え断?これもサンドウィッチで、具だくさんの見目麗しいサンド。
これらはパン2枚で挟むものだし、ある程度の厚みがないと美しい見た目を表現できないので食べやすさよりは見た目重視になってしまうというのは仕方ない。
タイではパンは主食としてはまだまだ認知されていないレベルで、スナックとか軽食といった感じ。今は SNS でステキなサンドウィッチを目にする機会が増えたため、『見た目重視』が大好きなタイ人もそれを真似して自分の作品の画像をアップしたり、動画で紹介する場合もちらほら。
それが、なぜか『パン+具材+パン』ではなくて『パン+具材+パン+具材+パン』というものが多い。
ただでさえ食べにくい具だくさんのサンドウィッチなのに、中央にもパンを挟むため更に食べにくくなるという・・・。
ヨリミチが最初にそのスタイルのサンドウィッチに遭遇したのはタイに向かうときの機内食だった。
このときはまだビジュアル重視のサンドというものの人気に火がつく前だったせいか、ボリュームは控えめ。食べようとして『ハムサンドと野菜サンド、どっちから食べようかな~』と思ったら、『どっち』と言える状態ではなかったという。
ちょっと厚いけど食べられなくはないわね、ということで、かぶりついた。
そして、これは何かの間違いで、本当はもう1枚パンがあるはずだったのだけどパンが足りなくて苦し紛れにパンが3段に具が2段という構成になったのかもしれない、と思っていた。
ところが某SNSで、オットのお姉さんが見ているものがお薦め動画としてヨリミチのアカウントに表示されることがあるのだけど、そこに出てくるビジュアルサンドは『パン+具+パン+具+パン』のサンドウィッチで、食べてもらうことが目的なのではなくて視覚的なことで評価をもらおうとしているのがありありと解るスタイル。
ヨリミチとしてはサンドウィッチは食べ物なのだから、SNS 向けに作るとしても 1)食べやすさ 2)見た目 3)ボリューム 4)栄養、くらいのプライオリティで良いと思っている。
なのに届く動画のサンドウィッチは日を追うごとにボリュームアップしているような・・・。そうなると『これってどうやって食べるの?』みたいな物になってしまう。
しかもサンドウィッチのネタ切れなのか、それとも発展形なのか、クレープとかピタパンのときもあるのだけど、その作り方が・・・、
クレープは円形の生地に具を乗せ、そこにクリームやソースをかけてからコーン状に丸めるとか逆三角になるように折るものだと思うのだけど、ビジュアルクレープだと最初に具を申し訳程度に生地に置き、そこで丸めたり折ったりして『形』を作ってしまう。そしてバエるように具をどんどん差し込み、ソースをトッピング。そんなんじゃあ食べにくくて仕方ないと思うし、底のほうには具がほとんどないと思うのだけど、そういうものを SNS に載せる人はそんなことはどうでもよいらしい。
タイの食事って、食べきれないほどオーダーしたり、残したりしても結構お咎めなしでスルーしてしまって、食べ物を軽んじるというか食材を丁寧に扱わないような印象があるのだけど、バエるサンドウィッチに疑問を抱かず堂々と投稿してしまうというのはそういうところも影響しているのかな、と思ったりして。