チェンマイよりみちの記録

タイ・チェンマイに寄り道する人生を選択した個人の記録です。私、ヨリミチ(仮名)が日本やタイからお届けします。

コロナとは関係ないところでの変化

先日オットはこのへんに行ってきた。



画像は6年前、ヨリミチ+友人でチェンマイの見どころを巡ったときのもの。
タイと言えばゾウを思い浮かべる人が多いと思うし、外国人が観光に行くような土地には象乗り体験ができるところが結構ある。
このときも私自身は3度目の象乗りで、1人だったらもうわざわざ乗ろうとは思わないけれど、誰かと一緒だったら乗ってもいいかな、と思う。

エレファントキャンプは入場料とは別に象乗りチケットの料金設定があり、それが施設の運営資金や観光産業の収入となっているのは確か。
だけど欧米では人間が動物に乗ったり鞭などを使って指図するのは動物愛護に反する行為だとして抗議運動をすることもある。
タイで取り沙汰されるのはおもにゾウ乗りとサルによる椰子の実採り。
こんなふうに鎖を使うのも動物から自由を奪うということで NG 行為に当たるのだとか。

だけど私としてはそれぞれの地域で人間と動物が共存するために WIN-WIN の関係もあったのではないかと思うので、『象乗りや猿使いは反対』とは言えない。
日本でも鷹匠というものがあるし、ヨーロッパではトリュフを収穫するときに豚を使うし。
あれこれ言ったらきりがないけれど、それなら犬にフリスビーを取りに行かせるのも NG になるんじゃなくて?と言いたくなる。

動物の尊厳が守られていない場合の無理強いは言語道断で NO だけれど、日常生活を快適におくるため、生命を維持するための環境が整えられていればそれは一部の人たちの言う虐待とは違うのではないかと思うのだ。

コロナ禍でチェンマイ県にあるいくつかのエレファントキャンプが臨時閉園となり、それまでやっていたショーや象乗り体験も休止となった。でもそれはコロナで観光客が減ったから採算が合わず、というだけの理由ではなくて、欧米の動物虐待論者からの圧力もあったのではないかな、と今になって思った。

それでオットが言うには今までの『エレファントキャンプ』も存続はしているけれど、先日訪れたところは『エレファントケアセンター』のような名称の施設がもともとのエレファントキャンプから少し離れたところに開設されたそうで。
そのケアセンターには観光客がレジャーアクティビティとして訪れることができ、川で象が水浴びするのを見学したり、希望すれば自分でもタワシのような物を使って象の体をゴシゴシすることもできるとのこと。
それから象に与える餌の準備をするために林から草を苅ってきたり、それを飼料と混ぜたり、そのように『お世話のお手伝い体験』をするのがケアセンターで、こういうシステムの施設なら動物愛護団体から叩かれることはないらしい。


だけど実はエレファントキャンプでは一定以上の人数の予約が入ればショーや象乗り体験も受け付けるとのこと。
ケアセンターの見学(体験)希望のお客さんにはエレファントキャンプに近付かないルートで施設に案内し、お世話の体験をしてもらうのだそう。だけどそこで体を洗われている象はエレファントキャンプからの出張象。

登場するのは同じ象なのに、場所が違うだけで虐待と言われたり愛護と言われたり。
甲斐甲斐しく象さんの餌を採ったり捏ねたり与えたり、それって愛護というか人間のエゴのような気がする・・・。

しかも従来のショー見学や象乗りではお客さんはほぼ座っているだけなのに対して、お世話体験では山道を歩いたりすれば虫に刺されたり怪我をするリスクがあるし、水浴びのために川に入ればそこでも怪我のリスクはあるし、象の排泄物に触れてしまうこともあるだろうから感染症のリスクも発生する。そう考えると観光産業としては、お世話体験ってあまりしてほしくないことかも・・・。もしもこの先お世話体験が原因で怪我や病気が多発したら、ツアー申し込み時に『当該施設に保障を求めません』などという紙にサインすることになるのかな。

でも、タイ各地にあるエレファントキャンプは今までどおりのやり方だと欧米から大きな非難をされて最悪の場合は廃業ということにもなるかもしれないので、もしかしたらこれからは『象のお世話体験センター』のような看板も掲げて集客することになるのかな、というのがヨリミチ的想像(妄想?)。

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