チェンマイよりみちの記録

タイ・チェンマイに寄り道する人生を選択した個人の記録です。私、ヨリミチ(仮名)が日本やタイからお届けします。

ガセムサトー

先日ラミン・ティーハウスについて書いたら、そちら方面にある『ガセムサトー』に妙に行きたくなった。

セムサトーというのはタイ人なら『あっ、アレね?』と思ってくれるであろう50年くらい歴史のある特徴的なお店。
私がそのお店を知ったのはオットとの会話からだったのだけど、たしか洋菓子とかクッキーの話をしていて、どういうクッキーを食べたいか、ということがきっかけたったように思う。
日本人はわりとあっさりしたものを好むけれど、オットはこってり派。

チェンマイでは私はパンやケーキを焼いて家で食べていて、親戚やご近所にもお裾分けしていたのだけど、その日本人的味付けのレシピがタイ人にとって受け入れられるものなのかありがた迷惑にあたるものなのか、聞くに聞けずに少々悩むところもあった。
最終的には個人の好み次第、ということで、姪は軽めのシフォンケーキを喜んでくれたけどオットはそれを『つまらないケーキ』だと言い、どっしりとしたパウンドケーキを好んだ。オットの2番目のお姉さんは、レーズンパンをお土産にして家に遊びに行ったら『レーズン(というより、この人は野菜や果物)が好きじゃないのよね』と言いながら早速パンを袋から出してつまみ食い。あれっ?嫌いって言いながら食べてる・・・。
そしてオットが友達の家に用事があって出掛けたとき、たまたま黒糖を使ったバナナケーキがあったので持たせた。実はまだ試作の段階で、ちょっと甘いなぁと思っていたもの。それを友達のお母さんは『日本人が作った物は甘さ控えめで美味しいね』と言っていたそうだし。
オットは卵を使ったパンを気に入っているのだけど、レシピどおりではなく砂糖増量を希望。それは砂糖2割増しが妥協点となった。

パンとかスポンジ系のものは日本のレシピよりやや甘いほうが受けが良いということがわかったのだけど、それでは焼き菓子は?
健康志向の人には甘さ控えめとかバター控えめが喜ばれるのだろうけど、一般的なタイ人にはどうなんだろう・・・と思ってオットに『美味しいクッキーで有名なお店ってあるの?』と聞いたら『ガセムサトー』だというのだ。

それにしてもガセムサトーって・・・何?

町とか地区の名前?
それともそういう場所があるの?

私が全然解らないという表情をしていたら、オットは『サトーだよ、サトー』と、ちょっと機嫌が悪くなってきた。
私は『サトーって何だろう・・・』と思ったけれど、その日はオットは仕事に行かなくてはならず、時間も迫ってきていたので無駄にイライラさせるわけにもいかないので『うん、わかった・・・ガセムサトーね』と言ってオットが描いた地図を確認した。

するとそこには『KASEM STORE』の文字が!
タイ人が STORE を発音するとストア(ストー)ではなくて『サトー』になるのだ。
こんなことなら最初からアルファベットで書いてもらえば良かった・・・。

で、その日はガセムサトーにクッキーを買いに行くことにした。

Kasem Store Ltd

  1. 66 53 234 986

https://maps.app.goo.gl/tTDQejsMhLuVJxTf9

そこの道路は初めて歩いて行く場所だったけれど、手前の交差点は知っているところだったのでガセムサトーを見逃さないように注意して歩いていたら・・・
見付けたけど、半分閉まってる・・・。


中を覗いたらお店のおばあさんと大柄な西洋人が2人。
なので休業ではないようだ、と思って薄暗い店内に入ると、手前にはパンやクッキー、そして奥まで続く棚にはパスタなどの乾物やソース類が陳列されている。
オットからはクッキーセットをリクエストされていたので、お店のおばあさんに『箱に入ったクッキーセットはありますか?』と聞いてみたら、今日はないけど明日はあるわよ、というようなことを言われた。おばあさんは英語を話すのだけど、具合が悪そうだしフニャフニャ喋るのでよくわからない。
私がお店の奥の物を見に行こうとしたら、あんまり長居しないでくれ、のような雰囲気。でも奥まで行ったら冷蔵ケースがあり、乳製品などが置いてあった。
おばあさんのフニャフニャを聞いてみると、今日は本当はお店は休みなの、と言っている。自分の歯が痛いだか顎が痛いだかということで、ずっと右の頬をおさえている。でも具合が悪くて休みなのか、日曜日はもともと休みなのか、そのへんのこともフニャフニャすぎてわからなかった。

結局どうしてあの西洋人がお店に入って来られたのかがわからないのだけど、あの2人がいなかったら私もお店に入れなかったので、おばあさんには申し訳ないけどラッキー、と思ってさっさとクッキーを買って外に出た。
するとおばあさんはシャッターを閉め、本当に閉店させてしまった。

クッキーは隣のお店の壁際で撮影。

今は DANG BAKERY(デーンベーカリー)とか MINGMITR COFFEE などで焼き菓子や菓子パンや惣菜パンを売っているけれど、もしかしたら KASEM STORE がチェンマイ初の惣菜パン屋で、そこから枝分かれしたのかも・・・と思った。

PVアクセスランキング にほんブログ村