チェンマイよりみちの記録

タイ・チェンマイに寄り道する人生を選択した個人の記録です。私、ヨリミチ(仮名)が日本やタイからお届けします。

生まれ変わったら何になりたいか

昨日の投稿にも少し書いたけれど、オットと私は自分たちの生命が終わったときにどうするか、を少しは話し合っている。
というか、オットは自分が私よりも早く人生を終えるつもりでいるので(!?)、そのときの手続きについてあれこれ教えてくれるのだ。

日本人の夫婦が日本で生活しているのなら役場とか法律相談所とか葬儀社などに助言を求めれば、一般的な方法や周囲に迷惑がかからない程度の個人の希望をかなえる方法を提案してくれるだろう。
しかし国際結婚の場合は・・・?日本人にはあまりピンとこない宗教的な約束事などがありそうで大変かもしれない。

そして私が想定している『夫婦でタイ生活をしているタイ人と異国籍人夫婦』だと、タイの国籍を持っている人はその国の風習にしたがって進めれば良いのだろうけど、その配偶者はどうしたものか。多くのタイ人庶民はお墓をもたず、火葬後に散骨するのがほとんど。
実は私自身はタイで人生を終えることになれば、その方法でお願いしたいと思っている。きっとその頃には親もあの世に行っているだろうし、私に子どもはいない。だから案外気楽なもので、自分の好きなようにさせてもらおうと思っている。血縁の近いところでは妹がいるが、『ヨリミチの墓』というのを造ってしまったら、そこに行ったら私のボヤキや説教が聞こえてきそうで面倒を見たくないだろうし、『お墓の中に縮こまっているよりも海や空を漂っているほうがあなたらしいんじゃない?』と言いそう。

オットに関しては献体に登録してあるのは知っていたけれど、コロナ禍のために受け付け休止中というのは知らなかった。オットも6月の叔父さまの葬儀の際にそれを知ったというので、やはりコロナというのはいろいろなことがイレギュラーになるのだなぁ、と実感した。

ところで、今のオットは来世は日本に生まれたいと言っているのだけど、今日の投稿はそんな感じの話。
(前置きが長すぎた。)

私は日本人であることにも女性として生まれたことにも不満はなく、もしも来世があるとしたらまた日本人として生まれることを望んでいる。性別はどちらでも構わないけど。
今のところ、いちばん避けたい生まれ変わりの姿はカゲロウ。
カゲロウが嫌いだとか苦手だとかいうことではなくて、もしもカゲロウとして生まれてしまったら口が退化しているので食事もままならないし(当たり前だけど)おしゃべりもできない。そして寿命が短い。
寿命が短いということは、次の生まれ変わりまでが短期間になるのかもしれない(?!)が、やっぱり美味しいものを食べられないというのは人生の楽しみの大きな部分がなくなってしまうということで、カゲロウの自分が食べる以外のことで楽しいことを見つけられるかと言ったらそれができるとも思えないし。

そんなレベルで来世の心配をしている私は本当に恵まれているなぁ、と思ったのは・・・

今から何年も前。
オットと散歩をしているときに日暮れが近くなり、鳥が棲み家を目指して飛んで行った。それを見てオットは『僕は生まれ変わったら鳥になりたいんだ』と言った。

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それは単なる憧れではなくて、その国に住む人々のうちの一定数はそのように思っているだろうと思えるような理由があってのことだった。
具体的な内容は覚えていないが(はっきりとした例を挙げなかったのかもしれないけれど)、タイに住むタイ人は法律や思想的なことなどでいろいろな制約があり、日本人が思うよりもずっと自由が少ないんだな、と思ったことを覚えている。
それで、鳥になればタイに生まれても自分の思うままに過ごせるし、隣の国やうまくいけばもっと遠くの国にも行ける。

と、そういうことを話していた。

私は日本人なのでパスポート(とお金)さえあればだいたいどこにでも行けるし、自国内での普段の会話でどのようなことをしゃべっていても、バッシングされることはあっても逮捕・収監ということはまずない。

オットと私は夫婦ではあるけれど、生まれた場所が違うだけでそれぞれが抱えているものや本人の意思とは関係なく背負っているものはこんなにも違うんだなぁ、と解っているつもりではあったけれど改めて思った。


それよりも後のことだったと思うのだけど、我々はチェンマイ動物園に行った。
それはオットが SNS でヨチヨチ歩くカバの赤ちゃんが公開されたという映像を見たからなのだけど、実際に行ってみたら赤ちゃんは既に大きくなっていたようで(つまり情報が古かった)、どの個体がその仔カバなのかわからなかったという・・・。
でもその当時はいろいろな動物に餌やりをできて私はとても楽しく過ごした。(今はコロナの影響で餌やりは禁止。)
そこでだいたいの動物は柵のむこう側にいるのだけど、セレブな動物は専用の建物があったりアクリルの壁があったり。
その中のひとつ、コアラもアクリル板越しに見る動物だった。

コアラの部屋はエアコンで温度管理がされていて、そんなに暑くないらしい。
それを見たオット、『あ~、来世はコアラになりたいー』と。
どうやらエアコンのきいた部屋で気ままに過ごし、食べたいときに食べて寝たいときに寝るというのを羨ましく思ったらしい。

でもそれはチェンマイ動物園のコアラに限定されることで、野生のコアラに生まれてしまったらエアコンなんてないし、自然災害や交通事故の危険はあるし、食べ物だってほぼユーカリ一択。

私も野生動物に生まれ変わってみたくなくはないけど、コアラじゃなくていいかな・・・。

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