チェンマイよりみちの記録

タイ・チェンマイに寄り道する人生を選択した個人の記録です。私、ヨリミチ(仮名)が日本やタイからお届けします。

Ovaltine を見かけないということは

オットの家がある路地の突き当たりに、大きな犬を飼っているお宅があって、タイではよくある放し飼い。数十メートルのこの路地がその犬の縄張りのようで、我が物顔で歩いていた。ついでに、その犬の威を借るパピヨンのような犬もいたりして。

その犬から見れば私は新参者で、しかも聞いたことのない言葉を喋るのだから当然警戒度がアップする。
というわけで、私はその犬に飛び掛かられそうになったことがあるのだけど、運良く2軒先の旦那さまが通りかかって犬を脅してくれたので事なきを得た。

近所の人たちもその犬のことを厄介者扱いしていて、やはり襲われそうになった人がいたり、低い物干し台に干している洗濯物にマーキングされてしまったり。

その犬の名はオーワンティン。
アルファベットで表すと、Ovaltine 。
Ovaltine をカタカナで表すとオバルチンとなり、ミロのような麦芽飲料として知っている人もいるかもしれない。
そのオバルチンなのだけど、タイ式の発音では『オーワンティン』となる。ちなみに、アクセントは『ティ』のところ。
タイではペットの名前に飲み物の名称を使うのが流行っていた時期があるので、オーワンティンもきっとその頃に飼われ始めたのだろう。

そのオーワンティン、3年くらい前からだんだん足腰が弱ってきて走ることが少なくなり、そして歩くのもゆっくりで足許があやしくなり、散歩(警備?)というより徘徊に近くなっていった。
あるときから夜は遠吠えのような声を発するようになって、オットは『歩けないストレスで哭いて(泣いて)いるんじゃないの?』と言っていた。

それでも私が知る限りでは2人の人に噛みついて、噛まれた人は狂犬病破傷風のワクチン接種を受けるために一定期間病院に通わなければならなかった。・・・ということは、オーワンティン自身は狂犬病の予防接種をしていないということ。飼い主は噛まれた人の病院代を負担したというが、それは日本人の感覚では当たり前のことで(でもタイ人は『飼い主がやさしいから払ってくれた』という言い方をする)、そうなってもなおオーワンティンは無接種&野放し。
なので私は内心でオーワンティンの行動範囲が狭まったことに安堵していた。

それが、オットによるとこの2~3ヶ月、オーワンティンを見かけないというのだ。遠吠えも聞こえないらしい。
しかしオーワンティンの飼い主はご近所付き合いがあまり良くないので、オーワンティンが今どうなっているのかという噂が聞こえてこない。
オットは2軒先のご夫婦なら何か知っているだろうと思っているので、今度会ったら聞いてみると言っている。


しかし・・・
オーワンティンが天に召されたのなら住民の安全が戻ってきたと思いたいのだけど、もしも次にオーワンティンよりも狂暴な犬がその家で飼われることになったらどうしよう・・・。
なきにしもあらずな気がしてちょっと怖い。


チェンマイのお土産でこういう犬の人形があるのだけど、チェンマイの犬がみんなこういうふうに可愛いとは限らない・・・。

f:id:c-m-yorimichi:20210601165813j:plain

PVアクセスランキング にほんブログ村