先日の投稿で『タイ人のSNSの使い方のモラルが・・・』と書いたところで実にタイムリーな出来事があった。
オットの3番目のお姉さんからのLINEを受信。
ここまではいつものことなので動じないのだけど、そのときは音声メッセージも送られてきていた。
普段送られてくるのはよくわからない画像やお姉さんなりに吟味して私を喜ばせようとしている動画の転送で、一応と思って見てみてもどうも興味の持てないものが多く、なので何日分かまとめて開封・削除をするのだけど、音声メッセージとなると何か緊急性のあるものかもしれない。(でもそうではないものかもしれない。)
だけど受信してすぐに確認すると今後もそれを期待されそうなので、数時間後に音声メッセージを再生することにした。(本当に緊急の用件ならメッセージ送信ではなくて電話をかけるだろうから。)
その音声は9秒間。
9秒のトークならそんなに重要なことではないだろうと思って再生すると、『チンジャッタ、チンジャッタ(死んじゃった、死んじゃった)。若い、カワイソウネ～、カワイソウ』という声。
うーん、若い人(?)が亡くなったようなことが想像できるけど、私とお姉さんの共通の知り合いで若い人はいない。
強いて言えばお姉さんの娘が『若い人』となるが、それでも40代。仮に娘が亡くなったのだとしたら『若い、かわいそう』というのは当てはまるが、そんなメッセージだけでは済まない事態だし、私にLINEなんかしている場合ではないはず。
それじゃあ『人』ではない若い何かが死んだの?という方向で考えてもお姉さんはペットなどは飼っていないはずだし。
なんだかよくわからないメッセージだったので、動画を再生することにした。
その動画は5分ほどのもので、20代と思われるタイ人女性が料理をしているもの。何か喋りながらなので、レシピ紹介とか、そういうものだと思う。画面下には再生時間を表すバーがあるのでタップしながら早送りで再生。
すると、あるところで女性の姿が消えた。そして倒れた女性のものと思われる足先だけが見えている。
その何かが起こった箇所から再び再生すると、コンロに向かってフライパンで作業している女性が突然倒れ、やや時間が経ったら同居人とおぼしき男性が別の部屋から登場してなぜかカメラを確認し、録画を止めもせずに女性の頭のほうに移動してフェイドアウト。
画面には倒れた女性の足先しか映っていないので、あとは映像を見る側が想像するしかないのだけど、おそらく男性は女性に声をかけ肩を揺すっている、のようなところで終了。
オットのお姉さんいわく、女性は亡くなったとのことだけど、そんな映像を身内は世界に向けて発信するわけ?
発信するとしたら、何のために?
もしも本当に亡くなっているのだとしたら心臓麻痺とか脳出血とか、そういう疾病だと思うのだけど、そういう映像を不特定多数の人々に流すものだろうか。
日本人とタイ人のものの考え方の違いと言われてしまえばそれまでだけど、ひとことで言えば『意味がわからない』。
それに、そういう映像を流すということは、演出かもしれない。それをお姉さんが『死んじゃった』と思っているだけで。
それで、知っている人が死んじゃったのなら映像を共有する意味も少しはわかるけど、まったく関係のない私にまで動画を送ってくるって、その意味もわからない。
以前も『海底火山が噴火して海辺の民家を津波が襲いました』という映像をその家屋に設置されていた防犯カメラからのアングルでとらえたいかにも合成の動画を私やオットに転送し、ピーチクパーチク言っていたことがあった。
オットは『大変だ!』と言っていたけれど、私からみたら海底火山が激しく噴火する様子から始まる動画を港町の家庭のカメラで撮影できるはずがないと思うし、そんなに近くで噴火が起これば熱風でカメラが壊れるはず。その時点で疑問符がつくのに、更には津波&濁流にもまれてしまえば一般人が使っているカメラが無事だとは思えない。
それに、そんな重大な災害が起こっていれば、きちんとした報道がなされるはずだし。
オットは『ヨリミチさん、冷たいなぁ』というようなことを言っていたけど、落ち着いて考えればそんなものはフェイクだとわかる。
なので今回の女性の件だって、直接の知り合いでなければ真相はわからないわけだし。
お姉さんは過去に他にも粘質性の溶岩流のある観光地で溶岩の池のようなところに少女が落ちて瞬時に消えてしまった!というショッキングな動画を送ってきたりしたのだけど、その事故が事実だとすればお姉さんのモラルを疑わざるをえないし、きっとお姉さんだって友人からその動画を受け取ったのだろうからまわりにも同じような人がいるということ。
私の日本人の友人で、日本に住んでいるタイ人の友人がいる人も何人かいるけれど、聞く限りではそのようなおかしな行動をしているふうではないし、むしろ『タイの人ってネットを上手く使っているよねー』という意見が多い。
結局は人それぞれということなのだけど、世の中にはいろんな人がいるということで、ヒトの習性として(?)似たようなタイプの人どうしが集まりやすい、ということなのだろう。
