チェンマイよりみちの記録

タイ・チェンマイに寄り道する人生を選択した個人の記録です。私、ヨリミチ(仮名)が日本やタイからお届けします。

オットのコロナ保険

昨年の2月から3月にかけて、タイでは新型コロナウイルス感染症用の保険がいくつも発表された。
だいたいのものは陽性の判定がでたら10万バーツの保険金が出るというもの。
保険会社やプランによって掛け金はいろいろで、オットが加入したものは期間1年、掛け金は520バーツ。新型コロナウイルス感染症の陽性がわかると10万バーツが支払われ、入院治療でも死亡でも払われる金額は変わらない。

日本では新型コロナウイルス感染症で入院となるとその費用は国が負担することになるが、タイでは感染者もしくは感染者が加入している保険会社に請求がいくらしい。タイ人感染者のうちのどのくらいの人がきちんと支払いに応じているのかはわからないけれど(一括でポーンと払える人は稀で、無保険で低収入の人は長期にわたる支払いをすると思う)、順調に回復しても入院治療費は10万バーツくらいはかかるようだ。
それとも、タイ人は国が負担、外国人は実費請求なのかな。だけどオットが社会保険のことまで私に説明するということは、やはりタイ人も支払いが発生するのか、身近に感染者がいないので真相はわからず。

先月、オットが保険に加入してからそろそろ1年という時期だったので、『コロナ保険の次の1年分の手紙は届いたの?』と聞いたらまだだと言っていたのだけど、その直後にe-mailでお知らせが届いたようだった。

私はもちろん継続するものだと思っていたのにオットはもう終わってもいい(継続しない)と言っていた。タイでは感染者数が少ないし、社会保険にも入っているから万が一新型コロナウイルスに感染したとしても、入院治療費はそちらから出る、と。
だけど以前オットが飲み薬でアナフィラキシーを起こして入院したとき(社会保険適用)は、ある程度回復したら『ここから先は自己負担です』と病院からの説明があって、体調が万全ではなかったけれど自腹での入院となると結構なお金がかかるので急いで退院したということがある。
なので新型コロナだって、回復期に入ったと診断されたらそこからは社会保険に見放される可能性もゼロではない。それに、コロナが完治したからといってすぐに仕事復帰できるかどうかもわからないし。
なので私は1年間で520バーツなら継続しておくほうが良いと思ったのだけど、オットは現在の金銭的事情で『払いたくない』という感情が大きいようだった。
たしかに今のオットの仕事が開店休業状態なのは明らかな事実なので、お金のことが理由だと言われてしまうと私はそれ以上のことは言えない。そんな話をして電話を切ってから、どうにかしてオットに保険を継続してもらう方法はないかと考えた。

私が保険料を出すと言えばきっと二つ返事で『申し込みます!』と言うのだろうけど、それをしてしまうと他のことでも『ヨリミチさんの財布から払ってよ~』と言われそうなので、それなら『私がチェンマイに着いたら500バーツ払う』という条件を出したらどうかな、と思ったのだけど、それだと『ヨリミチさんはまだ来る日が決まっていない』と反論(?!)されるかもしれない。
それじゃあ、オットに頼まれて楽天市場で買った物が手元にあるので、それの立て替えをチャラにするという条件にしようかと思ってみたけど、そうすると私の負担が保険料よりもずっと高いものになってしまう。最終手段としては有りだけど、初めからこの条件を出すわけにはいかない。それに私がチェンマイに行かないことには品物だってオットに渡せないし。
きっとオットはもっと現実的な方法じゃないと『うん』と言わないはずだから・・・

実は昨年チェンマイから日本に戻ってくる前に、私の銀行預金の一部をオットに託し、オットはそれをオット名義の銀行口座の定期預金に入れた。その定期預金は『金利としてはそれほど高くないけれど、名義人が死亡した場合は払い戻し金が預け入れ金額の20倍となる』というもの。私がチェンマイに戻ったらその定期預金は解約し、利息と合わせて私に返してくれることになっているのだけど、その利息はそろそろコロナ保険の掛け金くらいになっているはず。なので『私は利息分は受け取らないのであなたのコロナ保険を続けてください』ということにしようかな、という名案(!?)がひらめいた。そうすればあるところで定期預金を解約して利息を受け取って保険料に充てて、元金はまた定期預金にすればよいのだから。

と思ってちょっと時間をおいてオットに電話をかけてみた。
するとなんだか先ほどとは様子が違う。
タイ首相のプラユット氏がアストラゼネカ社の新型コロナワクチンを接種するはずだったのがヨーロッパの血栓症の情報をうけて接種を延期したとか、新たにフィリピン型の変異種が確認されたとか、そういうニュースを見て気持ちが変わったらしい。

さっきまでオットは『520バーツは高いから払いたくない』と言っていたのだけど、客観的に考えられるようになっていた。
実は昨年加入したコロナ保険はオットが加入してまもなく人数が上限に達し、それ以降の新規申し込みは締め切られている。それにオットは外国人(タイ以外の国に住んでいる人)と接する機会が多いので、コロナ保険加入の条件が厳しい。実際に昨年は何社かに断られた。なので今の保険を継続させるのが安心だと思うのだけど、ようやくオットもそれに気づいてくれた。

それでオットのコロナ保険は掛け金が520バーツ。2年目も割り引きなしで520バーツのまま。オットは『保険会社、ケチだね』なんて言っているけれど、オットの職業柄それは仕方ないのでは・・・。それに、昨年は私は知らなかったのだけど、事故による死亡のときには5万バーツが支払われるという特約付き。オットが言うには『オマケ付き』。でもタイでは『バイク運転中の事故はのぞく』という注訳付きがほとんどなので、その保険のお世話になることはほぼないだろうけど。きっとオットの職業だと必然的に保険料が高くなってしまうので、それを加味して事故の死亡特約(但しバイク以外の事故で)を付けてくれているのだと思う。

↓昨年の保険契約書
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いろいろあったけれど、保険加入を継続するという方向にシフトしたオットには『うんうん、そうだね~、(支払いを)お願いしますね~』と猫なで声で同調し、支払いを促した。


そして今日、無事に契約継続の申し込みと支払い手続きをしたとのこと。

タイのワクチン接種も一般市民に広まるまでにはまだまだ時間がかかりそうだし、それまでは今の保険を大切にするのが良さそう。

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