チェンマイよりみちの記録

タイ・チェンマイに寄り道する人生を選択した個人の記録です。私、ヨリミチ(仮名)が日本やタイからお届けします。

日本人の『へ~ぇ』とタイ人の『へーー』

あるとき、オットに言われた。
『僕は説明したくないよ。』

↑これは日本語が完璧ではない外国人(オット)が発した言葉なので、同じことを日本人が言うとしたら『僕は説明したくなくなっちゃうんだ。』となると思う。


何があったのかと聞いてみたら、オットが何かを説明している最中に、複数いる日本人のうちの1人が『へー』を連発したとのこと。

私はそれを悪い状況だとは思わず、むしろその人は説明に興味を持っているのではないかと思ったのだけど、オットはそうではなかった。

どうやらタイ(語)では『へー』はとても中途半端な状態な空返事で、オットに言わせると『上の空』なんだとか。オットが『上の空』をどこまで理解しているのかはわからないけれど、とにかく良い印象ではないことは確か。

日本語でも『へー』は聞いた内容がどうでもいいようなときに、物事を流すために使うこともある。
だけど説明を聞きながら、喋っている人のほうを見て言う『へー』なら、了解とか納得の意味での相槌で、説明に引き込まれていることが多い。
少なくともその日の『へー』は話に興味があるほうの『へー』のような気がしたので、私はオットに日本人の『へー』を説明した。

日本人は知らなかったことを知って『understand』になったときに『へー』って言うんだよ。でも、『へー』じゃなくて『へ~ぇ』だと思う。と。


私が思う日本人の『へー』は『へ_/ ̄>(下がったところから始まって上がって終わる)』で、タイ人の『へー』は『へ ̄ ̄〰️(高いところから始まって微妙なビブラートで終わる)』。しかもタイ語の『は行』の発音は鼻から抜ける音なので、それで『へー』と言われてしまうと『へー』を聞く側からすると『この人、わかってくれたのかしら』という感じが。

それでオットが『もう説明したくない』と思ってしまったことに納得。

でも日本人の『へー』とタイ人の『へー』は根本的に発語時の感情が違うのだから、日本人の『へ~ぇ』には好感を持っていいんだよ、とオットに説明した。
それ以降、オットは日本人に『へ~ぇ』と言われてもニコニコして、そしてなぜか自分も日本語風の『へ~ぇ』を体得しようとしている。


それでふと気になって、日本語の『へー』をタイ語で言うとどうなるのかを調べてみた。
すると『อือ(ウー)』とか『หรือ(ルー)』だった。

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でも『ウー』とか『ルー』といってもカタカナそのままの音ではなくて、『ウー』と『オー』の間の音や『ルー』と『ロー』の間の音という感じ。
そう言われてみれば、思い当たることがある。タイ人どうしの会話の中で、日本人だったらきっと『うん、うん』とか『あぁ、そうなんだ』と相槌を打つところで『ア、ロー』と言っている。(私には『ルー』ではなくて『ロー』のほうが近い音に聞こえる。)


日本語の『へ~ぇ』とここまで音が違えばオットも勘違いするはずだし、オットが自然な『へ~ぇ』を言いたくなる気持ちもわかるなぁ、と思ってしまった。

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