チェンマイよりみちの記録

タイ・チェンマイに寄り道する人生を選択した個人の記録です。私、ヨリミチ(仮名)が日本やタイからお届けします。

偶然 × 偶然

昨日の投稿に出てきた『オットの姪の彼の娘』。
これだけでも充分に『え?ちょっと待って』な状態だと思う。
日本では想像のしづらい関係だと思うけれど、タイではきっとどこにでもあるような話。
あと、オットは5人きょうだいの末っ子で、姪はいちばん上の姉の子供なので、オットと姪は11歳か12歳しか離れておらず、そんな前提条件もあるので話がややこしいのかもしれない。
姪と彼は今年に入ってから交際関係になったようで、彼はオットと同年代。その娘というのは血のつながった親子ではなくて養子で27歳。

娘は幼少期から家庭環境に恵まれず、父親が母親に暴力をふるっているのを日常的に目にしていたり、学校にも満足に通わせてもらえずにゴルフ場のすみでボール拾いをしてお客さんからチップ(というかお駄賃)をもらい、それを親に渡して生活費にする、という生活をしていたそうだ。
娘はそのゴルフ場で姪の彼、つまり現在の父に会うことになる。最初はただの『ボールを拾っている子供のなかの1人』だったのだけど、彼がゴルフ場に行けば毎回のようにそこにいるし、本来なら学校に行っているはずの時間帯にもいるので、何度か顔を合わせるうちに話をするようになったらしい。
そこで娘が語ったのは、ここでもらったお金は全部親に渡すこと、お金を持って帰らないといけない(生活できない)ので学校には行かせてもらえていないこと、だけど本当は学校に行きたいということだった。
話しているうちに娘は泣き出してしまい、彼は彼なりに考えた結果、娘が13歳のときに自分の養子にすることにして引き取った。でも彼は仕事柄、遠方に出掛けることもあったので、娘を自分の親戚宅に預けて金銭支援をするというかたちをとったとのこと。
娘の実の親には6万バーツを渡して、娘との関係をそこまでにしてもらったらしい。

その後娘はきちんと学校に通って、大学も卒業して今は仕事をしている。
↓娘が働いているカフェ
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だけど幼い頃の体験がトラウマになっていて、今でも精神科の病院通いが続いている。日々の服薬と定期的なカウンセリングもあるらしいのだけど、なんとその主治医がオットの姪の友達で、そこで姪は交際相手の娘の病歴・病状を知るところとなるのだ。

こういうことはプライバシーにかかわることなので、普通なら病院から漏れた時点で大問題だと思うのだけど、タイでは許されちゃうの?
それとも姪が知っている程度のことはタイでは個人情報には値しないのか?
なんだかそのへんはよくわからないのだけど、取り敢えず娘の状態としてはここ最近でかなり改善傾向なのだそう。
それはそれで良いことだけど、精神的な症状というのは浮き沈みのあるものだから、今が良くても半年後や1年後のことはわからない。

ただ、今年に入ってから父(オットの姪の彼)に交際相手(オットの姪)ができ、その人を紹介されてから娘の症状は軽減し、だんだんと上向いてきているのだそう。
娘は主治医に日記のようなものを書いて提出するというのが治療の中のひとつのルーティンなのだそうで、たとえば仕事が楽しいとか、誰某と話をして満足したとか、そういうのも快復の兆候で、医者から見れば『合格点』らしい。
それがあるときから、オットの姪のことを『母』と表現するようになり、そういえば姪も私に『娘の名前は(My daughter's name is)○○といって、~云々』とメッセージを送ってきたので、良い関係なのだろう。

そして娘は最近『○月○日、母の母はRおばあさん、その妹はDおばあさん、弟はOおじいさんです。Oおじいさんの奥さんは日本人で、ヨリミチおばあさんといいます。』という日記を書いたらしい。
オットの姪の彼の娘の日記に私も登場していたなんて!
血のつながりは全然ないし、年齢的にもかなり無理があるけど、私は27歳の孫がいるおばあさんになってしまった。相関図で表せば、そうなることは致し方無し。

まあ、娘(というか孫?!)としては、こうやって家族が増えていくことがとても嬉しく楽しいことだというので、これで幼い頃に受けた心の傷が少しでも癒されればいいなと思う。

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