チェンマイよりみちの記録

タイ・チェンマイに寄り道する人生を選択した個人の記録です。私、ヨリミチ(仮名)が日本やタイからお届けします。

急いで日本に戻って1週間

以前の投稿のとおり、もともと持っていた帰国のためのチケットをコロナが落ち着くまで、と思って日付け変更をして、4月6日の夜にチェンマイを発ってバンコク経由で日本に帰る段取りにした。それなのに3月19日の夜(タイ時間)にタイライオンエアーから『バンコク→成田は欠航です』のようなメールが届き、翌20日に真相を確かめるためにオットとともにデパート内の航空会社カウンターに出向いた。なぜデパートを選んだのかというと、空港はコロナウイルスが浮遊している可能性があるので危険とされていたから。
で、デパート内のカウンターで『この変更はどういうことですか?』とオットが訊ねたら、3月と4月の国際線は全て運休となりました、とのこと。私の場合はチケットを日本のエージェント(ネットの旅行会社)で購入しているので、返金はそちらからとなります、という案内だった。
しかし私が買ったときの条件は『キャンセル不可、復路変更可能』というもので、航空会社からのキャンセルのときはどういう扱いになるのかわからず、とりあえずネットで調べてはみたものの、それらしい答えにたどり着くことができず。オットも『もしかしたら現金で返金するのが面倒だからそう言ってるのかも(←タイではよくあること)』と言うので、コロナウイルスのリスクを覚悟で空港のカウンターに行くことにした。
空港は未だかつて見たこともないほどガラガラにすいていて、むしろウイルスの危険はないんじゃないかと思うくらい。
急いでカウンターに行って、先ほどと同じように訊ねたら、同じ答えが返ってきた。で、ライオンエアーは日本のエージェントに返金することが決まっているので、変更後の出発日(4月6日)より前に購入元に問い合わせてください、とのこと。
なので再びネットの旅行会社のサイトに入り自分の予約ページを開いたが、もともとの帰国日を過ぎていたので『おかえりなさいませ』の自動メッセージが目に飛び込んできた。こうなったら、これはこれで復路が運航されなかった事実を伝え、返金対象になるのかどうかを問い合わせるのがベターだと思い、こちらに救済策を求めるのは止めた。

この時点で私はコロナの様子を見ながらの滞在延長ではなく、日本に戻るという選択をしたのでオットもいろいろ調べてくれて、タイ国際航空が唯一の帰国手段だろうということになった。だけどタイ国際航空だって、減便が始まっているのでいつまで運航しているのかはわからない。こうなったら一刻でも早く搭乗する意思を見せないと欠航してしまうかもしれない。そんなわけでオットはチェンマイ市内の旅行会社に問い合わせてくれた。
オットが得た情報では、タイ国際航空なら予約はできるが、実際に運航されるかどうかはそのとき(出発時刻)にならないとわからない、ということ。
それでも、予約は可能と言われただけましだと思い、私は帰国の方向で準備を続けた。ここで予約もできないなんてことになっていたら、旅行保険(特に医療保険)について調べなくてはならなかったし、帰国の目処が立たなければ保険契約を半年とか1年の単位で考えることになり、それはそれでウイルスに対する不安と金銭的な不安を抱えることになるから、飛行機が飛んでいるうちに日本に戻り、その後のことは日本で考えるほうがいいや、と思った。
オットも何人かの友達に相談し、こういう未知の非常事態のときは、それぞれが自分の国にいるほうがいいだろうというところに落ち着いた。

21日、タイ航空のチケット購入のため旅行会社へ行く。支払いは現金でもカードでも可能だったが、飛ぶかどうかわからないものをカードで払う気にもなれず、現金で払うことにした。チェンマイを発った後にバンコク・成田の便が欠航になった場合、現金払いだったら返金も早めにされる(←オットに受け取りに行ってもらえる)かな、という願望もあって。
購入する時点で、当日便は残席5。5席しか空いていないということは、10秒後には完売しているかもしれない。しかも2500バーツの予算オーバー。こんな切羽詰まっているときに予算のことを言ってはいけないかもしれないが、でも残席5。普段なら直前でも買えるチケットが、この非常事態のせいか『購入は出発時刻の6時間前まで』という条件だった。実はその制限時刻まで、1時間くらいしか残っていなかった。そんな状況で慌てて予約して、仮にオーバーブッキングになった場合、空港でそれが発覚しても翌日に振り替えて乗れる保証はない。それなら最初から翌日便を確保して、少しでも確実な座席を押さえておくほうが良さそう。翌日便ならもう少し席の余裕はあるらしいし。
ということで、22日の夜にチェンマイを発つ便を予約した。このときバンコクは徐々にロックダウンが始まっていて、翌日にどうなるかは予想できず、ただ無事に成田に向かえることを祈るだけだった。

そして22日はパンを2斤焼いて、オットの非常食(?!)にした。荷物は前日から準備を始めていたのでそれに関しては慌てることはなかったが、次にチェンマイに来るのがいつになるのかまったく読めない状況だったので、何を詰めて何を残すか、そして万が一バンコクで足止めとなったとしたら着替えも余計に必要かな、など、いつもと違う方向から考える荷造りになった。
夕方は少し早めに家を出て空港に向かった。国際線のカウンターはタイ国際航空のみオープン。いつもだったらチェックインを済ませてからしばらくオットと空港内を歩いたり、椅子に座って喋ったりするのだけど、今回は何が起こるかわからない。搭乗時刻まで2時間くらいあったが、とにかく早めに出国審査をして搭乗時刻が早まってもすぐに対応できるようにした。だけど空港内に漂っているかもしれないコロナウイルスを避けたいので、なるべく人のいないところで待機。

搭乗はほぼ予定どおりの時刻に始まり、機内はわりと混んでいた。
キャビンアテンダントはマスク姿。乗客もかなりの人数がマスクをしている。思ったよりも混んでいたので、私は帽子をかぶってウイルス対策をすることにした。

バンコクの乗り継ぎでは、セキュリティチェックの前に検温ポイントがあり、そこで発熱が確認されなければ搭乗券にシールを貼られ、先に進むことができる。このシステムはコロナウイルス対策なので常時あるものではなく、検温とシールとゲートの関係性がわからず右往左往してしまった。(天井の案内板が修理中で更に分かり辛いというのもあって。)
無事に手荷物検査をクリアし、成田行きのゲートを確認。スマホの充電をしたかったのでコンセントを探すのだが、人が密集しているところには行きたくない。なので搭乗ゲート方面だけれど、ゲートからは少し離れた場所の椅子に座ることにした。そこでスマホのバッテリー残量は40%から70%になり一安心。
ここまで来ておきながら放送を聞き逃して飛行機に乗れなかった!なんてことになることだけは避けたかったので、いつもにない緊張感があった。
搭乗時刻になり、飛行機の中に進むとかなりの搭乗率。事態が事態なだけに、座席を空けて座るものと思っていたのだけど、空席を探すのが難しいくらい混んでいた。
深夜便だったので搭乗後に軽食が、着陸1時間半前に朝食が出たが、機内にどんなウイルスが存在しているかわからないので食欲は沸かず。でも成田到着後に検疫で時間がかかるかもしれないと思って完食。

成田には予定より40分ほど早く着陸し、私は荷物のターンテーブルに着く前にトイレに行き(単独行動なので大荷物になる前にトイレに行っておきたい)、検疫エリアを通過。
・・・?思いっきり何もなく通過してしまったけど、質問とか質問票とかないの?!
荷物のターンテーブルに着いたら既にスーツケースは出てきていたけど、カートを用意したりして、スーツケースにはもう1周してもらった。
そして税関。
こちらも荷物を開けられることもなく通過。

成田はあっけないほど何もなく、もしかしたら今までで最短で管理エリアを通過してしまったかもしれない。

こうして無事に実家に帰ってきたわけだけど、その翌日にオットから『明日でタイから日本に行く飛行機が終わります』というLINEが。
あまりにも突然で、信じて良い情報なのかどうかわからなかったが、そのメッセージどおりに翌日(25日)の夜にバンコクを発つ便をもって日本・タイを結ぶ路線は欠航。
結果論ではあるが、かなり危ないタイミングでの帰国になった。

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