チェンマイよりみちの記録

タイ・チェンマイに寄り道する人生を選択した個人の記録です。私、ヨリミチ(仮名)が日本やタイからお届けします。

何を知っているか、より、誰を知っているか

日本人が日本で生活していれば当たり前の、『ルールを守りましょう』のような話。
たとえば、歩道を歩いていたら自動車に接触された。となれば、明らかに自動車の過失。ところがタイでは運転手が『オレは警察の知り合いがいるんだ』なんてことを言い始めたら歩行者が不利になる方向へ話がどんどん進んでしまう。
裁判などでもそう。法的に間違ったことをしていないとしても、相手側の弁護士のほうが立場が上だったりすると、どんなに非がなくても泣き寝入りせざるを得ない、なんて話を聞いたことがある。
結局タイでは『法律やマナーなどの何を知っているか』よりも『誰を知っているか』が運命の分かれ道なわけで、そういう意味では外国人は本当に不利。

だけどそういうことって、身の上に災難が降りかかったときのことかと思ったら、案外そうでもなかった。

オットは日本人の友人から年に何度か宿泊の予約をしてほしいとお願いされることがあって、そういう人たちはだいたい1~2カ月をチェンマイで過ごす、悠々自適な方々。ここ数年は、彼等の定宿も決まってきていて、ある人はお気に入りの部屋を指定してくる。
それはいいとして、問題は宿泊施設のほう。
以前は電話1本で予約できたのだけど、あるときから長期間の予約に対してデポジットを要求するシステムになった。
そこは繁華街からそれほど離れていない副都心的な場所で、ちょっとチェンマイに慣れた人が滞在するにはかなり便利な場所。なので繰り返し宿泊する人が多いのはわかる気がする。だけど、その中の一部の人が予約したにもかかわらず、ドタキャンとか連絡なしのキャンセルをしたとか、そういうことがあったのだろう。可能性としては、数ヵ月先の予約をしたお客さんが宿泊前に亡くなってしまうことだってなきにしもあらず。友人や家族が予約の件を聞いていなければ、キャンセルだってすることはできないし。
どういうことがあったかはわからないが、施設側は何かしらの痛い目に遭ったのだろう。

あるときオットがネームリストを持ってフロントで予約をしようとしたら、『○○さん(1カ月以上滞在予定)の分にはデポジットが必要です』と言われた。そこでオットが『前はかからなかったよ』などと言って粘っていたときに、顔見知りのフロント担当者が偶然通りかかったので挨拶したら、それまで揉めていたデポジットの話が帳消し状態になってスイスイッと予約を入れることができてしまったという・・・。

こんなことでも『何を知っているか』よりも『誰を知っているか』が大事になり、人生の分かれ道にはならないようなことではあるけど規則よりも縁故が優先だし、やっぱりタイっていう国はなんだかなあ、と思ってしまう。

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